1 令和4年2月の牛肉生産量は、2万4696トン(前年同月比1.0%増)と前年同月をわずかに上回った(図1)。品種別では、和牛は1万1177トン(同0.7%増)とわずかに、交雑種は6435トン(同4.3%増)とやや、いずれも前年同月を上回った一方、乳用種は6675トン(同1.6%減)と前年同月をわずかに下回った。
なお、過去5カ年の2月の平均生産量との比較では、0.4%増とわずかに上回る結果となった。
2 2月の輸入量は、冷蔵品は、米国産および豪州産の輸入量が現地価格の高止まりなどにより減少したことから、1万6404トン(同8.3%減)と前年同月をかなりの程度下回った(図2)。冷凍品は、冷蔵品と同様に米国産の輸入量が減少したものの、他国産の輸入量が増加したことから、2万1343トン(同10.0%増)と前年同月をかなりの程度上回った(図3)。この結果、全体では3万7770トン(同1.3%増)と前年同月をわずかに上回った。
なお、過去5カ年の2月の平均輸入量との比較では、冷蔵品は11.7%減とかなり大きく下回る一方、冷凍品は2.6%増とわずかに上回る結果となった。
3 2月の牛肉の家計消費量(全国1人当たり)は157グラム(同12.0%減)と前年同月をかなり大きく下回った(総務省「家計調査」)。
なお、過去5カ年の2月の平均消費量との比較では、6.6%減とかなりの程度下回る結果となった。
また、外食産業全体の売上高(同4.8%増)は、大都市圏に緊急事態宣言が発令されていた前年同月をやや上回った(一般社団法人日本フードサービス協会「外食産業市場動向調査」)。このうち、食肉の取り扱いが多いとされる業態では、ハンバーガー店を含むファーストフード洋風は、持ち帰り全般が好調であったことから、同13.0%増と前年同月をかなり大きく上回った。また、牛丼店を含むファーストフード和風は、持ち帰りや月替わり商品などが好調であったことから、同5.6%増と前年同月をやや上回った。焼き肉は、店舗の増加などにより、同0.8%増と前年同月をわずかに上回った。
4 2月の推定期末在庫は、13万3485トン(同6.7%増)と前年同月をかなりの程度上回った(図4)。このうち、輸入品は11万9414トン(同6.1%増)と前年同月をかなりの程度上回った。
推定出回り量は、6万3035トン(同0.7%増)と前年同月をわずかに上回った(図5)。このうち、国産品は2万3374トン(同0.6%減)と前年同月をわずかに下回った一方、輸入品は3万9661トン(同1.5%増)と前年同月をわずかに上回った。
(畜産振興部 前田 絵梨)