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国内の需給動向【牛乳・乳製品】 畜産の情報 2022年5月号

4年2月の学校給食用牛乳生産量、前年を下回る

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オミクロン株の感染拡大の影響により、学校給食用牛乳生産量、前年を下回る
 令和4年2月の地域別生乳生産量は、北海道が33万5807トン(前年同月比3.9%増)、都府県が26万1647トン(同0.7%増)となり、いずれも前年同月を上回った。その結果、全国の生乳生産量は59万7454トン(同2.5%増)と前年同月をわずかに上回った(農林水産省「牛乳乳製品統計」、図)。
 4年2月の生乳処理量を用途別に見ると、牛乳等向けは30万6594トン(同0.4%減)と9カ月連続で前年同月を下回った。また、飲用牛乳等の生産量を見ると、1割を占める学校給食用については、3万867トン(同6.9%減)とかなりの程度下回っている。新型コロナウイルスの変異株であるオミクロン株が全国で猛威を振るい、若年層の感染率が増加したことで学級閉鎖などが相次いだことが要因とみられる。
乳製品向けは、チーズ向けが3万5475トン(同2.0%減)と9カ月ぶりに前年同月を下回ったものの、脱脂粉乳・バター等向けが15万7522トン(同10.3%増)、クリーム向けが5万3376トン(同1.2%増)とそれぞれ前年同月を上回ったことで、乳製品全体でも28万6846トン(同5.6%増)と前年同月を上回った(農林水産省「牛乳乳製品統計」、農畜産業振興機構「交付対象事業者別の販売生乳数量等」)。


令和3年度のバターの陳列状況、欠品なく販売重量も増加
 当機構が実施しているバターの陳列状況調査によると、3月第4週までの調査において、令和3年度は全国100店舗の小売店店頭においてバター(主に1個当たり450グラム以下、非高価格帯の20品目のいずれか)の欠品はなく、需要期や緊急事態宣言下においても不足感なく陳列されていた。
 併せて実施しているバターのPOS調査では、全国約850店舗の小売店を対象にバターの平均販売重量と平均販売価格を調査している。3年度の4月第1週から翌3月第4週までの調査において、平均販売重量は2年連続で前年同期をおおむね上回って推移し、7.44キログラム(前年同期比2.1%増)、平均販売価格は前年度をおおむね下回って推移し、388.8円(同2.5%安)であった。
 
(酪農乳業部 古角 太進)