USDA/WAOBは2022年3月9日、2021/22年度(9月〜翌8月)の米国の主要農作物需給予測値を更新した。このうち、同国のトウモロコシ需給見通しは次の通りである(表)。
生産量は、151億1500万ブッシェル(3億8394万トン
(注1)、前年度比7.1%増)と前月から据え置かれた。引き続き、前年度からかなりの程度増加が見込まれており、これまでの統計で最も生産量の多かった16/17年度の151億4800万ブッシェル(3億8477万トン)に近い水準となっている。
消費量は、124億3500万ブッシェル(3億1586万トン、同3.0%増)と前月並みと予測され、引き続き、エタノール向け需要の増加(同6.3%増)が消費をけん引すると見込まれている。
輸出量は、米国がウクライナの輸出減を補うとの見込みから25億ブッシェル(6350万トン、同9.2%減)と前月からやや上方修正されたが、記録的な輸出量となった前年度からはかなりの程度減少が見込まれている。
期末在庫は、国内消費量と輸出量がいずれも上方修正されたことで、14億4000万ブッシェル(3657万トン、同16.6%増)と前月からかなりの程度減少する結果となった。
この結果、期末在庫率(総消費量に対する期末在庫量)は9.6%(同1.3ポイント増)とされ、10%台を割り込んだ。
また、生産者平均販売価格は、1ブッシェル当たり5.65米ドル(697円。1キログラム当たり27.4円:1米ドル=123.39円
(注2))と前月からやや上方修正された。
(注1) 1ブッシェルを約25.401キログラムとして農畜産業振興機構が換算。
(注2) 三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社「月末・月中平均の為替相場」の2022年3月末TTS相場。
(調査情報部 水野 崇)