令和3年度下半期の卸売業者における牛肉および豚肉の仕向け先別販売割合の実績(重量ベース。以下同じ)は以下の結果となった。
(1)冷蔵牛肉
すべての区分で「量販店・食肉専門店」向けの仕向け割合が最も多かった(図3)。さらに、「二次卸売業者」の最終仕向け先を加味する
(注)と、「量販店・食肉専門店」向けの仕向け割合は和牛が65%、交雑牛が64%、乳牛が62%、輸入品が48%となった(図4)。また、輸入品は、「二次卸売業者」の最終仕向け先を加味すると、「外食店」向けと「中食・集団給食・加工」向けを合わせた業務向けが44%となり、「量販店・食肉専門店」の小売向けの48%と拮抗している。
(注) 〈図3の「二次卸売業者」の割合〉×〈図4の「小売店向け」の割合〉を加算。
(2)冷凍牛肉
交雑牛を除き「二次卸売業者」向けの仕向け割合が最も多かった(図5)。そこで、「二次卸売業者」の最終仕向け先を加味すると、「量販店・食肉専門店」向けの仕向け割合は和牛が35%、交雑牛が41%、乳牛が39%、輸入品が26%となり、上半期と比較するとすべての区分で増加した(図6)。
同じく、「二次卸売業者」の最終仕向け先を加味した「外食店」向けの仕向け割合は、和牛が37%、交雑牛が35%、乳牛が23%、輸入品が32%、また、「中食・集団給食・加工向け」の仕向け割合は和牛が20%、交雑牛が18%、乳牛が29%、輸入品が36%となり、冷凍品はすべての区分において業務向けの利用が中心とみられる。
なお、卸売業者が取り扱う国産牛肉の冷蔵・冷凍の構成比は、回答者平均で、和牛は冷蔵が78%に対し冷凍が22%、交雑牛は冷蔵が85%に対し冷凍が15%、乳牛は冷蔵が67%に対し冷凍が33%と、それぞれ冷蔵の割合が多かった。上半期との比較では、冷凍の割合が和牛で10ポイント、交雑牛で9ポイント、乳牛で6ポイントそれぞれ上昇している。
(3)豚肉
輸入品(冷凍)を除いたすべての区分で「量販店・食肉専門店」向けが最も多く、テーブルミートとしての需要が高いことがうかがえる(図7)。さらに、「二次卸売業者」の最終仕向け先を加味すると、「量販店・食肉専門店」向けの仕向け割合は、国産品(冷蔵)が70%、国産品(冷凍)が40%、輸入品(冷蔵)が54%になった(図8)。
一方、輸入品(冷凍)は、「二次卸売業者」が23%と最も多いが「二次卸売業者」の最終仕向け先を加味すると、「外食店・中食・集団給食・加工向け」が全体の約6割を占めた。
なお、卸売業者が取り扱う国産豚肉の冷蔵・冷凍の構成比は、回答者平均で冷蔵が71%、冷凍が29%となった。