1 令和4年5月の豚肉生産量は、7万2433トン(前年同月比0.6%減)と前年同月をわずかに下回った(図1)。
なお、過去5カ年の5月の平均生産量との比較でも、2.2%減とわずかに下回る結果となった。
2 5月の輸入量は、冷蔵品は、北米における現地価格の高騰や、カナダ産が入船遅れなどの影響で減少したことなどから、2万6776トン(同22.4%減)と前年同月を大幅に下回った(図2)。一方、冷凍品は、前年同月の輸入量が、新型コロナウイルス感染症(COVID−19)の影響による外食需要の減少や、アジア諸国を中心とした旺盛な買い付けなどに伴う現地価格の高騰により少なかったことなどから、5万636トン(同38.1%増)と前年同月を大幅に上回った(図3)。この結果、全体でも7万7418トン(同8.7%増)と前年同月をかなりの程度上回った。
なお、過去5カ年の5月の平均輸入量との比較では、冷蔵品は18.8%減と大幅に下回った一方、冷凍品は11.5%増とかなり大きく上回る結果となった。
3 5月の豚肉の家計消費量(全国1人当たり)は、636グラム(同3.1%減)と前年同月をわずかに下回った(総務省「家計調査」)。
なお、過去5カ年の5月の平均消費量との比較では、2.8%増とやや上回る結果となった。
4 5月の推定期末在庫は、19万9401トン(同7.5%増)と前年同月をかなりの程度上回った(図4)。このうち、輸入品は、17万6959トン(同10.9%増)と前年同月をかなりの程度上回った。
推定出回り量は14万2531トン(同0.4%減)と前年同月をわずかに下回った(図5)。このうち、国産品は7万2091トン(同0.6%減)と前年同月をわずかに下回った一方、輸入品は7万439トン(同0.2%減)と前年同月並みとなった。
(畜産振興部 田中 美宇)