米国農務省世界農業観測ボード(USDA/WAOB)および米国農務省海外農業局(USDA/FAS)は2022年6月10日、2022/23年度の世界の大豆需給予測値を更新した(表)。
これによると、世界の生産量は3億9537万トン(前年度比12.3%増)と前月から68万トン上方修正された。うち、最大の生産国であるブラジル、これに続く米国はともに前月から据え置かれた。なお、前月予測から増加率が縮小したのは、前年度のブラジルの生産量が100万トン上方修正されたことによる。
輸出量は、世界全体で1億7031万トン(同9.2%増)と前月から30万トン上方修正された。うち、最大の大豆輸出国であるブラジル、これに続く米国はともに前月から据え置かれた。
輸入量は、世界全体で1億6712万トン(同8.0%増)と前月から据え置かれた。うち、最大の輸入国である中国は9900万トン(同7.6%増)と同じく据え置かれた。
消費量(搾油仕向け)は、世界全体で3億2718万トン(同3.7%減)と前月から42万トン上方修正された。うち、最大の消費国である中国は9500万トンと前月から据え置かれた。
この結果、期末在庫は1億46万トン(同16.6%増)と前月から86万トン上方修正された。前年度の期末在庫は、南米での減産などから15/16年度以来となる8000万トン台に減少したが、22/23年度は増産予測を受けて18/19年度以来となる1億トン台が見込まれている。
(調査情報部 横田 徹)