米国農務省世界農業観測ボード(USDA/WAOB)および米国農務省海外農業局(USDA/FAS)は2022年7月12日、2022/23年度の世界のトウモロコシ需給予測値を更新した(表)。
これによると、世界のトウモロコシ生産量は11億8590万トン(前年度比2.6%減)と前月から9万トン上方修正されたものの、過去最高となった前年度をわずかに下回ると見込まれている。国別に見ると、米国の生産量が作付面積の増加を踏まえて前月から114万トン上方修正された一方で、ロシアの作付面積減少から生産量が下方修正されたことで、これが吸収される形となった。その他の主要国の生産量はいずれも前月から据え置かれた。
輸入量は、世界全体で1億7708万トン(同1.2%減)と前月から40万トン上方修正されたが、前年度からわずかな減少が見込まれている。
消費量は、世界全体で11億8524万トン(同1.1%減)と前月から104万トン下方修正され、前年度からわずかな減少が見込まれている。国別に見ると、EUが20万トン、ロシアが30万トンそれぞれ下方修正された。最大の消費国である中国は2億9500万トンと前月から据え置かれた。
輸出量は、世界全体で1億8257万トン(同8.4%減)と前月から10万トン下方修正され、前年度からかなりの程度減少が見込まれている。国別に見ると、ウクライナが前月と同様に1000万トン割れが見込まれる中で、ロシアが50万トン下方修正された。一方で、パラグアイが70万トン上方修正されたことで、これが吸収される形となった。
この結果、期末在庫は3億1294万トン(同0.2%増)と前月から249万トン上方修正されている。
(調査情報部 水野 崇)