USDA/WAOBは2022年8月12日、22/23年度(9月〜翌8月)の米国のトウモロコシ需給見通しを更新した(表)。
生産量は、単収の減少予測を受けて143億5900万ブッシェル(3億6473万トン
(注1)、前年度比5.0%減)と前月から1億4600万ブッシェル(371万トン)下方修正され、前年度からやや減少すると見込まれている。
消費量は、121億5000万ブッシェル(3億862万トン、同2.0%減)と前月から2000万ブッシェル(51万トン)下方修正され、前年度からわずかな減少が見込まれている。内訳を見ると、前年度に比べ、グルコースやデキストロースなどのその他工業向けの増加が見込まれる中、トウモロコシの減産を背景に飼料など向けが減少すると予測されている。
輸出量は、23億7500万ブッシェル(6033万トン、同3.1%減)と前月から2500万ブッシェル(64万トン)下方修正され、前年度からの減少幅が拡大すると見込まれている。
この結果、期末在庫は、消費量よりも生産量の減少幅が大きかったことから13億8800万ブッシェル(3525万トン、同9.3%減)と前月から8200万ブッシェル(208万トン)下方修正され、前年度をかなりの程度下回ると見込まれている。
また期末在庫率(総消費量に対する期末在庫量)は9.6%(同0.7ポイント減)と、10%を切ると見込まれている。
生産者平均販売価格は、1ブッシェル当たり6.65米ドル(929円。1キログラム当たり36.6円:1米ドル=139.63円
(注2))と前月から据え置かれ、前年度からかなり大きく上昇し、12/13年度に記録した同6.89米ドル以来の高値が予測されている。
(注1) 1ブッシェルを約25.401キログラムとして農畜産業振興機構が換算。
(注2) 三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社「月末・月中平均の為替相場」の2022年8月末TTS相場。
(調査情報部 針ヶ谷 敦子)