米国農務省世界農業観測ボード(USDA/WAOB)および米国農務省海外農業局(USDA/FAS)は2022年9月12日、22/23年度の世界の大豆需給予測値を更新した(表)。
これによると、世界の生産量は3億8977万トン(前年度比10.3%増)と前月から302万トン下方修正された。うち、最大の生産国であるブラジルは前月から据え置かれたが、これに続く米国は収穫面積と単収の減少を反映し414万トン下方修正された。米国の単収は1エーカー当たり50.5ブッシェル(1ヘクタール当たり3170キログラム
(注))と前月から1.4ブッシェル下方修正された。このほか、アルゼンチン、中国はいずれも前月から据え置かれた。
輸入量は、世界全体で1億6502万トン(同8.0%増)と前月から120万トン下方修正された。最大の輸入国である中国は、世界全体の生産量の減少見込を踏まえ、前月から100万トン下方修正された。
消費量(搾油仕向け)は、世界全体で3億2707万トン(同4.2%増)と前月から70万トン下方修正された。うち、最大の消費国である中国は9500万トンと前月から据え置かれた。
輸出量は、世界全体で1億6788万トン(同9.5%増)と前月から120万トン下方修正された。うち、最大の大豆輸出国であるブラジルは前月から据え置かれたが、これに続く米国が生産量の減少見込みから191万トン下方修正されたことが反映されている。
この結果、期末在庫は9892万トン(同10.3%増)と前月から249万トン下方修正された。
今回の予測では、米国の生産量減少の要因について触れられていないが、トウモロコシと同じく米国中西部での干ばつが大きく影響したとみられる。
(注) 1ブッシェルを25.401キログラム、1エーカーを0.4047ヘクタールとして換算。
(調査情報部 横田 徹)