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国内需給動向【牛乳・乳製品】畜産の情報 2022年12月号

9月の北海道生乳生産量、前年同月を19カ月ぶりに下回る

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 令和4年9月の生乳生産量は、生産抑制や都府県の残暑などにより、60万6186トン(前年同月比1.2%減)と2カ月連続で前年同月をわずかに下回った(図1)。地域別に見ると、北海道は34万8727トン(同0.9%減)と19カ月ぶりに、都府県は25万7459トン(同1.5%減)と、ともに前年同月をわずかに下回った。

 
 9月の生乳処理量を用途別に見ると、牛乳等向けは、34万4885トン(同0.1%減)と前年同月並みとなった。このうち、業務用向けについては、2万6600トン(同5.6%減)と前年同月をやや下回った。
 乳製品向けは、25万7410トン(同2.4%減)と2カ月連続で前年同月をわずかに下回った。品目別に見ると、クリーム向けは、5万7988トン(同1.8%減)と前年同月をわずかに下回る一方で、チーズ向けは、3万6524トン(同2.5%増)と前年同月をわずかに上回った。脱脂粉乳・バター等向けは、11万7254トン(同5.2%減)と前年同月をやや下回った。
 バターの生産量は、4671トン(同4.9%減)と16カ月ぶりに前年同月を下回った。9月末の在庫量は、3万9016トン(同6.4%減)と前年同月をかなりの程度下回り、5カ月ぶりに4万トンを下回った。
 脱脂粉乳の生産量は、1万149トン(同4.0%減)と前年同月をやや下回る一方で、9月末の在庫量は、9万2825トン(同3.2%増)と前年同月をやや上回ったものの、在庫解消対策などにより、4カ月連続で前月を下回った(農林水産省「牛乳乳製品統計」、農畜産業振興機構「交付対象事業者別の販売生乳数量等」)。

北海道の生乳移出量、前年同月比2.6%減
 9月の生乳の道外移出量は5万5288トン(前年同月比2.6%減)と、前年同月をわずかに下回った(図2)。前年ほど大きな減少幅(令和2年度同月比11.6%減)ではなかったが、生乳移入量が最も多い関東・東山地域の生乳生産量が8万9608トン(前年同月比1.1%増)と前年同月をわずかに上回っていることや、天候不順などの影響で飲用需要が落ち込んだことなどにより、減少したとみられる(図3)。
 なお、北海道の9月の牛乳等向け処理量は5万1726トン(同2.3%増)と、前年同月をわずかに上回り、そのうち業務用向けは6286トン(同13.7%増)と前年同月をかなり大きく上回った。
 




 
(酪農乳業部 山下 侑真)