22/23年度の米国トウモロコシ、在庫率は10%を割り込む見込み
USDA/WAOBは2022年10月12日、22/23年度(9月〜翌8月)の米国のトウモロコシ需給見通しを更新した(表)。
生産量は、単収減少予測を受けて138億9500万ブッシェル(3億5295万トン
(注1)、前年度比7.8%減)と前月から4900万ブッシェル(124万トン)下方修正され、前年度からかなりの程度減少すると見込まれている。
消費量は、120億ブッシェル(3億481万トン、同3.9%減)と前月から据え置かれ、前年度からやや減少すると見込まれている。内訳を見ると、飼料など向けが5000万ブッシェル(127万トン)上方修正されたものの、エタノール向けが同量下方修正となったことで、これが吸収される形となった。
輸出量は、21億5000万ブッシェル(5461万トン、同13.0%減)と前月から1億2500万ブッシェル(318万トン)下方修正され、前年度からの減少幅が拡大すると見込まれている。
この結果、期末在庫は、減産を背景に前月から4700万ブッシェル(119万トン)下方修正され、11億7200万ブッシェル(2976万トン、同14.9%減)と、引き続き前年度をかなり大きく下回ると見込まれている。
また期末在庫率(総消費量に対する期末在庫量)は8.3%(同0.9ポイント減)と、8%台前半にまで低下すると予測されている。
生産者平均販売価格は、1ブッシェル当たり6.80米ドル(1015円。1キログラム当たり40.0円:1米ドル=149.26円
(注2))と前月から上方修正され、前年度からかなり大きく上昇し、12/13年度に記録した同6.89米ドル以来の高値水準となることが予測されている。
(注1)1ブッシェルを約25.401キログラムとして農畜産業振興機構が換算。
(注2)三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社「月末・月中平均の為替相場」の2022年10月末TTS相場。
(調査情報部 針ヶ谷 敦子)