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海外需給動向【飼料穀物/トウモロコシ/世界】畜産の情報 2023年1月号

生産量と消費量の乖離が拡大し、期末在庫は前年度比微減の見込み

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 米国農務省世界農業観測ボード(USDA/WAOB)および米国農務省海外農業局(USDA/FAS)は2022年11月9日、22/23年度の世界のトウモロコシ需給予測値を更新した(表)。
 これによると、世界のトウモロコシ生産量は11億6839万トン(前年度比4.0%減)と前月から35万トン下方修正され、前年度をやや下回ると見込まれている。地域別に見ると、米国やトルコなどで前月から生産量が増加したものの、ハンガリーでの減産が見込まれるEUの生産量が下方修正されたことで、これが吸収される形となった。特に、猛暑と乾燥により作柄の見通しが悪いEUは5480万トン(同22.8%減)と、今年度と同等の干ばつ被害があった07/08年度以来の不作が見込まれている。
 輸入量は、世界全体で1億7760万トン(同3.4%減)と前月から136万トン下方修正され、前年度からやや減少すると予測されている。地域別に見ると、増産が見込まれるトルコで30万トン下方修正された他、アルジェリアで30万トン、ベトナムで50万トン下方修正された。
 消費量は、世界全体で11億7530万トン(同2.3%減)と前月から75万トン上方修正されたものの、前年度からわずかな減少が見込まれている。地域別に見ると、米国での飼料など向けの増加などにより前月から上方修正されたものの、EUなどで下方修正されたことが影響した。なお、最大の消費国である中国は2億9500万トンと前月から据え置かれた。
 輸出量は、世界全体で1億8274万トン(同9.5%減)と前月から30万トン下方修正され、前年度からかなりの程度減少が見込まれている。地域別に見ると、南アフリカが減産を受けて30万トン下方修正された。
 この結果、期末在庫は3億76万トン(同2.2%減)と前月から43万トン下方修正され、前年度からわずかな減少が見込まれている。


 
(調査情報部 針ヶ谷 敦子)