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国内需給動向【牛肉】畜産の情報 2023年4月号

5年1月の牛肉生産量、前年同月比3.6%増

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生産量
 令和5年1月の牛肉生産量は、2万6685トン(前年同月比3.6%増)と前年同月をやや上回った(図1)。品種別では、和牛は1万2007トン(同3.3%増)とやや、交雑種は7349トン(同8.8%増)とかなりの程度前年同月を上回った一方、乳用種は6960トン(同0.0%増)と前年同月並みとなった。
 なお、過去5カ年の1月の平均生産量との比較では、5.6%増とやや上回る結果となった。



輸入量
 1月の輸入量は、冷蔵品は、現地相場の高止まりなどにより、豪州産などの輸入量が少なかったことから、1万6063トン(同1.5%減)と前年同月をわずかに下回った(図2)。また、冷凍品も、入船遅れの影響などにより豪州産などの輸入量が少なかったことから、2万3814トン(同1.0%減)と前年同月をわずかに下回った(図3)。この結果、全体では3万9915トン(同1.2%減)と前年同月をわずかに下回った。
 なお、過去5カ年の1月の平均輸入量との比較では、冷蔵品は16.0%減と大幅に、冷凍品は2.6%減とわずかに、いずれも下回る結果となった。




家計消費量等
 1月の牛肉の家計消費量(全国1人当たり)は169グラム(同9.1%減)と前年同月をかなりの程度下回った(総務省「家計調査」)。
 なお、過去5カ年の1月の平均消費量との比較でも、7.5%減とかなりの程度下回る結果となった。
 1月の外食産業全体の売上高は、前年のような営業制限がなく年始需要が好調であったことから、前年同月比で15.3%増とかなり大きく上回った(一般社団法人日本フードサービス協会「外食産業市場動向調査」)。このうち、食肉の取り扱いが多いとされる業態では、ハンバーガー店を含むファーストフードの洋風は、期間限定商品や季節商品などのフェアメニューが好評であったことなどから、同11.3%増と前年同月をかなり大きく上回った。また、牛丼店を含むファーストフードの和風は、引き続きテイクアウトやデリバリーが堅調であったことなどから、同9.6%増と前年同月をかなりの程度上回った。ファミリーレストランの焼き肉は、郊外店舗が継続して好調であったことなどから、同22.7%増と前年同月を大幅に上回った。
 
推定期末在庫・推定出回り量
 1月の推定期末在庫は、15万5229トン(同15.4%増)と前年同月をかなり大きく上回った(図4)。前年同月比で17カ月連続の増加となった。このうち、輸入品は14万3273トン(同18.1%増)と前年同月を大幅に上回った。
 推定出回り量は、6万6506トン(同2.2%増)と前年同月をわずかに上回った(図5)。このうち、国産品は2万6988トン(同5.5%増)と前年同月をやや上回った一方、輸入品は3万9518トン(同0.1%増)と前年同月並みとなった。



 
(畜産振興部 大内田 一弘)