畜産 畜産分野の各種業務の情報、情報誌「畜産の情報」の記事、統計資料など

ホーム > 畜産 > 畜産の情報 > 5年2月の牛肉生産量、前年同月比7.3%増

国内需給動向【牛肉】畜産の情報 2023年5月号

5年2月の牛肉生産量、前年同月比7.3%増

印刷ページ
生産量
 令和5年2月の牛肉生産量は、2万6505トン(前年同月比7.3%増)と前年同月をかなりの程度上回った(図1)。品種別では、和牛は1万2070トン(同8.0%増)とかなりの程度、交雑種は7176トン(同11.5%増)とかなり大きく、乳用種は6834トン(同2.4%増)とわずかに、いずれも前年同月を上回った。
 なお、過去5カ年の2月の平均生産量との比較では、7.5%増とかなりの程度上回る結果となった。

 
輸入量
 2月の輸入量は、冷蔵品は、豪州産の入船遅れにより少なかったことなどから、1万3307トン(同18.9%減)と前年同月を大幅に下回った(図2)。一方、冷凍品は、前年同月の米国産の輸入量が現地相場の高騰により少なかったことなどから、2万4655トン(同15.5%増)と前年同月をかなり大きく上回った(図3)。この結果、全体では3万7987トン(同0.6%増)と前年同月をわずかに上回った。
 なお、過去5カ年の2月の平均輸入量との比較では、冷蔵品は27.9%減と大幅に下回った一方、冷凍品は21.2%増と大幅に上回る結果となった。
 


 
家計消費量等
 2月の牛肉の家計消費量(全国1人当たり)は152グラム(同3.0%減)と前年同月をやや下回った(総務省「家計調査」)。
 なお、過去5カ年の2月の平均消費量との比較でも、9.3%減とかなりの程度下回る結果となった。
 2月の外食産業全体の売上高は、引き続き原材料費、光熱費、物流費などの高騰による値上げがあったものの、新型コロナウイルス感染症(COVID−19)が収束傾向にあること、気温の上昇、マスクの着用に対する緩和の動きなどによる人流の増加があったことから、前年同月比で23.5%増と大幅に上回った(一般社団法人日本フードサービス協会「外食産業市場動向調査」)。このうち、食肉の取り扱いが多いとされる業態では、ハンバーガー店を含むファーストフードの洋風は、キャンペーンが好調であったことなどから、同5.4%増と前年同月をやや上回った。また、牛丼店を含むファーストフードの和風は、朝食クーポンの活用による固定客の獲得に努めたことなどから、同12.4%増と前年同月をかなり大きく上回った。ファミリーレストランの焼き肉は、団体客の戻りも見られ、客足が好調であったことなどから、同48.2%増と前年同月を大幅に上回った。

推定期末在庫・推定出回り量
 2月の推定期末在庫は、15万4934トン(同16.1%増)と前年同月を大幅に上回った(図4)。前年同月比で18カ月連続の増加となった。このうち、輸入品は14万2589トン(同19.4%増)と前年同月を大幅に上回った。
 推定出回り量は、6万4146トン(同1.8%増)と前年同月をわずかに上回った(図5)。このうち、国産品は2万5475トン(同9.0%増)と前年同月をかなりの程度上回った一方、輸入品は3万8671トン(同2.5%減)と前年同月をわずかに下回った。




 
 
(畜産振興部 大内田 一弘)