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国内需給動向【鶏卵】畜産の情報 2023年7月号

鶏卵卸売価格は4カ月連続で300円台で推移

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 令和5年5月の鶏卵卸売価格(東京、M玉基準値)は、前月同の1キログラム当たり350円(前年同月差131円高)となり、9カ月連続で前年を上回った(図)。また、4カ月連続で300円台となり、4、5月ともに全日350円となった。
 同価格は、前年同月差で見ると、本年に入って最大であった2月の152円高(86.9%高)から、3月148円高(75.9%高)、4月139円高(65.9%高)、5月131円高(59.8%高)と、徐々に差は小さくなっているものの、高水準で推移している。しかし、飼料価格の高騰などによる生産コストの上昇や、高病原性鳥インフルエンザ(以下「HPAI」という)の影響などにより、同価格は高止まりの状況が続いている。
 今後の供給量については、HPAI発生農家でのひなの導入再開まで約半年、発生前の飼養規模に戻るまでは約1年かかるため、引き続き影響が続くとみられている。
 需要面は、外出制限が緩和されたことで、連休による外出、旅行の機会増加による外食や土産の需要回復に期待が高まっていると言われるが、鶏卵相場は例年とは異なるため、供給が安定するまで引き続き不透明な状況が見込まれる。


 
 
(畜産振興部 生駒 千賀子)