23/24年度のトウモロコシおよび大豆の需給見通しを更新

23/24年度トウモロコシ生産量、引き続き過去最高見込み

中国農業農村部は9月12日、最新の「中国の農産物需給状況分析」を公表した。このうち、2023/24年度（10月～翌9月）のトウモロコシの需給見通しは次の通りである（表1）。

　生産量は作付面積の上方修正（40万ヘクタール）を受けて、引き続き過去最高の2億8494万トン（前年度比2.8％増、前月から260万トン上方修正）と見込まれている。

　輸入量は前月と同じく1750万トン（同5.4％減）に据え置かれたが、記録的な輸入量となった21/22年度に比べ2割の減少となる。

　消費量は前月から200万トン上方修正の2億9500万トン（同1.5％増）と見込まれ、引き続き消費の6割強を占める飼料向けがけん引している。

　この結果、23/24年度のトウモロコシの総供給量と総消費量の差は743万トン（同43.4％増）のプラスと見込まれている。

　また、同年度の国内トウモロコシ産地平均卸売価格については、前月と同じく1トン当たり2400～2600元（4万9824円～5万3976円：1元＝20.76円^（注））に据え置かれたが、前年度並みの高い水準と見込まれている。

_{（注）三菱UFJリサーチ＆コンサルティング株式会社「月末・月中平均の為替相場」の2023年9月末TTS相場。}

23/24年度の大豆輸入量を上方修正、過去2番目の水準に

　2023/24年度最初の大豆の需給見通しは次の通りである（表2）。

　生産量は、作付面積および単収に変更がなかったことで前月と同じく2146万トン（前年度比5.8％増）に据え置かれた。

　輸入量は前月から303万トン上方修正の9725万トン（同2.6％減）が見込まれ、記録的な輸入量となった22/23年度（9986万トン）に次ぐ水準となる。

　消費量は前月から278万トン上方修正の1億1692万トン（同1.6％増）が見込まれ、引き続き消費の8割強を占める搾油向けがけん引している。

　この結果、23/24年度の大豆の総供給量と総消費量の差は164万トン（同67.1％減）のプラスと見込まれている。

　また、同年度の国内の大豆平均卸売価格については、1トン当たり5600～5800元（11万6256円～12万408円）に据え置かれ、前年度より下がるものの引き続き高い水準と見込まれている。

（調査情報部　横田　徹）