堆肥の散布には、マニュアスプレッダなど専用の機械が必要ですが、従来の肥料散布機でも堆肥の散布ができるようにするため、県内産の堆肥を使った「堆肥入り化学肥料」の製造に向け検討中です。具体的には、県内に工場を置く肥料製造メーカー、農業関係団体などと意見交換を重ね、堆肥の水分量や不純物の有無、臭気など、原料として求められる堆肥の品質評価を行うなど、実現に向けて現在取り組んでいます(写真4)。
また、肥料散布機での散布が可能な、鶏ふんペレットの活用実証として、樹園地に肥料の一部代替として散布し、生育状況調査の他、コストや臭気など環境面についての検討を行っているところです。
県北部地域では肥料価格が高騰する以前から、小ネギ農家グループが勉強会を行う中で堆肥投入の重要性について理解を深めてきました。その結果、今回、耕畜連携堆肥活用推進事業を活用し、ハウス内で散布可能な小型のマニュアスプレッダを小ネギ農家が多数導入することとなりました。また、必要な堆肥の確保については、普及指導員が畜産農家を紹介することによって、堆肥の導入・散布が実現し、生産性向上につながっています。
このように、耕畜連携については、各組織、段階においてさまざまな取り組みを進めています。