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国内需給【牛肉】畜産の情報 2024年3月号

5年12月の牛肉生産量、前年同月比0.5%減

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生産量
 令和5年12月の牛肉生産量は、3万1556トン(前年同月比0.5%減)と前年同月をわずかに下回った(図1)。品種別では、和牛は1万6029トン(同1.1%増)、交雑種は8543トン(同1.5%増)と、ともに前年同月をわずかに上回った一方、乳用種は6669トン(同5.0%減)と前年同月をやや下回った。
 なお、過去5カ年の12月の平均生産量との比較では、1.4%増とわずかに上回る結果となった。

 
輸入量
 12月の輸入量は、冷蔵品は、国内需要が低迷下にある中、生産量の増加から豪州産輸入量が増加したものの、主要国を含む多くの輸入先からの輸入量が少なかったことなどから、1万5016トン(前年同月比2.7%減)と前年同月をわずかに下回った(図2)。冷凍品は、国内の輸入品在庫量が多いことなどから、主要国を含む多くの輸入先からの輸入量が少なく、2万1055トン(同4.2%減)と前年同月をやや下回った(図3)。この結果、全体では3万6092トン(同3.6%減)と前年同月をやや下回った。
 なお、過去5カ年の12月の平均輸入量との比較でも、冷蔵品は27.9%減、冷凍品は18.3%減と、ともに大幅に下回る結果となった。




 
家計消費量等
 12月の牛肉の家計消費量(全国1人当たり)は226グラム(前年同月比0.7%増)と前年同月をわずかに上回った(総務省「家計調査」)。
 なお、過去5カ年の12月の平均消費量との比較では、8.6%減とかなりの程度下回る結果となった。
 12月の外食産業全体の売上高は、新型コロナウイルス感染症の5類感染症移行後初めての年末となり、天候にも恵まれ、忘年会やクリスマス、帰省などで外食需要が好調に推移した他、インバウンド需要も引き続き好調で、前年同月比11.0%増と前年同月をかなり大きく上回った(一般社団法人日本フードサービス協会「外食産業市場動向調査」)。このうち、食肉の取り扱いが多いとされる業態として、ハンバーガー店を含むファーストフードの洋風は、期間限定品やクリスマス需要が好調で、同9.7%増と前年同月をかなりの程度上回った。また、牛丼店を含むファーストフードの和風も、テレビコマーシャルの効果もあり、季節限定メニューの売れ行きが好調で、同13.6%増と前年同月をかなり大きく上回った。ファミリーレストランの焼き肉は、引き続き食べ放題業態が好調で、忘年会需要の復活もあり、同11.0%増と前年同月をかなり大きく上回った。
 
推定期末在庫・推定出回り量
 12月の推定期末在庫は、12万9826トン(前年同月比16.5%減)と前年同月を大幅に下回った(図4)。このうち、輸入品は11万7207トン(同18.0%減)と前年同月を大幅に下回った。
 推定出回り量は、7万5694トン(同0.3%増)と前年同月並みとなった(図5)。このうち、国産品は3万833トン(同0.1%減)と前年同月並み、輸入品は4万4861トン(同0.6%増)と前年同月をわずかに上回った。




 
 (畜産振興部 大内田 一弘)