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国内需給【牛肉】畜産の情報 2024年4月号

6年1月の牛肉生産量、前年同月比2.5%増

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生産量
 令和6年1月の牛肉生産量は、2万7314トン(前年同月比2.5%増)と前年同月をわずかに上回った(図1)。品種別では、和牛は1万3013トン(同8.5%増)と前年同月をかなりの程度上回った一方、交雑種は7305トン(同0.6%減)とわずかに、乳用種は6731トン(同3.2%減)とやや、いずれも前年同月を下回った。
 なお、過去5カ年の1月の平均生産量との比較では、6.8%増とかなりの程度上回る結果となった。


 
輸入量
 1月の輸入量は、国内需要は低迷下にあるものの、生産量の増加に加え、入船遅れ分の通関により豪州産輸入量が増加したことなどから、冷蔵品は1万6951トン(前年同月比5.5%増)とやや、冷凍品は2万6274トン(同10.3%増)とかなりの程度、いずれも前年同月を上回った(図2、3)。この結果、全体でも4万3264トン(同8.4%増)と前年同月をかなりの程度上回った。
 なお、過去5カ年の1月の平均輸入量との比較では、冷蔵品は9.0%減とかなりの程度下回った一方、冷凍品は1.8%増とわずかに上回る結果となった。




 
 家計消費量等
 1月の牛肉の家計消費量(全国1人当たり)は156グラム(前年同月比7.6%減)と前年同月をかなりの程度下回った(総務省「家計調査」)。
 なお、過去5カ年の1月の平均消費量との比較では、13.9%減とかなり大きく下回る結果となった。
 1月の外食産業全体の売上高は、元日に令和6年能登半島地震があり、一部で宴会のキャンセルや観光の自粛が見られたが、主として人口の多い地域がけん引し、年末から引き続き外食需要はおおむね堅調、訪日外国人のインバウンド需要も都市部や人気の観光地を中心に好調で、前年同月比9.6%増と前年同月をかなりの程度上回った(一般社団法人日本フードサービス協会「外食産業市場動向調査」)。このうち、食肉の取り扱いが多いとされる業態として、ハンバーガー店を含むファーストフードの洋風は、価格改定による客単価上昇に加え、キャンペーンによる効果もあり、同8.1%増と前年同月をかなりの程度上回った。また、牛丼店を含むファーストフードの和風も、テレビコマーシャルによる販促効果もあり、季節メニューなどが好調で、同13.3%増と前年同月をかなり大きく上回った。ファミリーレストランの焼き肉は、食べ放題の店舗が引き続き好調、また一部店舗では観光地のインバウンド需要が伸び、同9.7%増と前年同月をかなりの程度上回った。
 
推定期末在庫・推定出回り量
 1月の推定期末在庫は、13万3856トン(前年同月比13.8%減)と前年同月をかなり大きく下回った(図4)。このうち、輸入品は12万2238トン(同14.7%減)と前年同月をかなり大きく下回った。
 推定出回り量は、6万5945トン(同0.8%減)と前年同月をわずかに下回った(図5)。このうち、国産品は2万7712トン(同2.8%増)と前年同月をわずかに上回った一方、輸入品は3万8233トン(同3.3%減)と前年同月をやや下回った。



 
 (畜産振興部 大内田 一弘)