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海外需給【牛肉/米国】畜産の情報 2024年4月号

23年の牛肉輸出量、前年比14.3%減

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24年1月の牛総飼養頭数は前年比1.9%減
 米国農務省全国農業統計局(USDA/NASS)によると、2024年2月1日時点のフィードロット飼養頭数は1179万7000頭(前年同月比0.4%増)とわずかに増加した(図1)。


 
 USDA/NASSが1月31日に公表した最新の米国の牛飼養動向によると、牛総飼養頭数は8715万7000頭(前年比1.9%減)と過去2カ年の干ばつの影響により、1951年以来の最低水準(注1)とされている(表1)。内訳を見ると、繁殖雌牛(肉用牛)が同2.5%減、未経産牛(肉用牛)が同1.4%減とそれぞれ減少している。また、子牛(同2.7%減)も減少していることから、短期での増頭は見込めず、今後数年にかけてさらなる頭数の減少が予測されている。
 
(注1)海外情報「24年1月の牛飼養頭数、1951年以来の最低水準に(米国)」(https://www.alic.go.jp/chosa-c/joho01_003704.html)を参照されたい。


 
24年1月の肥育牛価格、前年同月比13.6%増
 米国農務省経済調査局(USDA/ERS)によると、2024年1月の肥育牛価格は100ポンド当たり177.0米ドル(1キログラム当たり592円:1米ドル=151.67円(注2)、前年同月比13.6%高)とかなり大きく上昇し、肥育牛供給が減少する中で堅調な需要を背景に高水準で推移している(図2)。
 
(注2)三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社「月末・月中平均の為替相場」の2024年2月末TTS相場。


 
23年の牛肉輸出量は前年比14.3%減、輸入量は同9.9%増
 USDA/ERSによると、2023年12月の牛肉輸出量は11万4464トン(前年同月比5.3%減)とやや減少した(表2)。また、23年累計(1〜12月)では137万7900トン(前年比14.3%減)とかなり大きく減少し、3年ぶりに前年を下回った。輸出先別に見ると、最大の輸出先となった韓国向けは30万5057トン(同17.2%減)、続く日本向けは28万9876トン(同21.7%減)、中国向けは22万7783トン(同19.9%減)とそれぞれ大幅に減少した。一方、メキシコ向けは堅調な需要により、14万4130トン(同12.2%増)とかなり大きく増加した。
 23年の牛肉輸入量は、国内生産量が減少する中、堅調な需要により169万トン(同9.9%増)とかなりの程度増加した。輸入先別では豪州が、同国内での生産量の回復から同66.0%増と大幅に増加した。
 24年の牛肉輸入量についてUSDAは、引き続き国内生産量の減少が見込まれることから、187万トン(同10.7%増)とかなりの程度増加すると予測している。


 
(調査情報部 伊藤 瑞基)