米国農務省世界農業観測ボード(USDA/WAOB)は2024年2月8日、23/24年度(9月〜翌8月)の米国のトウモロコシ需給見通しを更新した(表)。
生産量は、153億4200万ブッシェル(3億8970万トン(注1)、前年度比12.4%増)と前月から据え置かれた。乾燥気候から当初は一部地域で単収の落ち込みが懸念されたものの、天候の好転による単収の増加などから過去最大の生産量が見込まれている。
米国内消費量は、エタノールや飼料向け需要は伸びるものの、異性化糖向けの減少が見込まれることで124億5500万ブッシェル(3億1637万トン、同3.4%増)と前月から下方修正された。
輸出量は、21億ブッシェル(5334万トン、同26.4%増)と前月から据え置かれ、引き続き大幅な増加が見込まれている。
期末在庫は、生産量の増加と消費量の減少を受けて21億7200万ブッシェル(5517万トン、同59.7%増)と前月から上方修正され、引き続き大幅な増加が見込まれている。
また、期末在庫率(総消費量に対する期末在庫量)は、14.9%(同5.0ポイント増)と前月から0.1ポイント上昇し、前年度を上回る水準が見込まれている。
生産者平均販売価格は、1ブッシェル当たり4.80米ドル(728円。1キログラム当たり28.7円:1米ドル=151.67円(注2)、同26.6%安)と大幅な下落が見込まれている。
(注1)1ブッシェルを約25.401キログラム、1エーカーを約0.4047ヘクタールとして農畜産業振興機構が換算。
(注2)三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社「月末・月中平均の為替相場」の2024年2月末TTS相場。
(調査情報部 横田 徹)