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絵で見る世界の畜産物需給 畜産の情報 2024年4月号

絵で見る世界の畜産物需給

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牛肉

 
 
 2022年の世界の牛肉生産量は、7579万トン(枝肉換算ベース、FAO Food Outlook、2023年11月)と見込まれる。主要生産国(国別データは米国農務省)は、米国(1289万トン)、EU(677万トン)などの先進国のほかに、ブラジル(1035万トン)、中国(718万トン)、インド(435万トン、水牛肉を含む)、アルゼンチン(314万トン)といった新興国である。牛肉消費量は、米国が世界最大の消費国であるが、中国の消費も増加している。一方、日本やロシア連邦など減少に転じたところも存在する。牛肉輸出量は、ブラジル(290万トン)、米国(161万トン)、インド(144万トン)の順に多い。また、日本への輸出量が多い米国や豪州、カナダ(58万トン)の3カ国で全輸出量の約3割を占める。

豚肉


 
 2022年の世界の豚肉生産量は、1億2229万トン(枝肉換算ベース、FAO Food Outlook、2023年11月)と見込まれる。主要生産国(国別データは米国農務省)は、中国(5541万トン)であり、これにEU(2228万トン)や米国(1225万トン)などが続く。EUや米国は生産量に占める輸出量の割合が高いが、中国国内の需給緩和を背景に輸出量を減少させている。その他の国では、経済成長に伴いブラジル(435万トン)、ロシア(391万トン)、メキシコ(153万トン)の生産量が増加している。中国以外のアジア地域では、ベトナム、フィリピン、韓国などの生産量や消費量が多い。日本は生産量が129万トンであるが、消費量のおよそ半分の152万トンを輸入している。

鶏肉


 
 2022年の世界の鶏肉生産量は、1億182万トン(骨付き換算ベース、データが未公表のインドは除く。 FAO Food Outlook、2023年11月)と見込まれる。主要生産国(国別データは米国農務省)は、米国(2099万トン)であり、これにブラジル(1447万トン)、中国(1430万トン)が続く。このほか、EU(1087万トン)、メキシコ(376万トン)、タイ(330万トン)などで増加している。鶏肉消費量は、最大の消費国である米国が増加した一方、中国(1440万トン)、ブラジル(1002万トン)などは減少に転じている。鶏肉輸出量は、ブラジル(445万トン)、米国(332万トン)、EU(173万トン)、タイ(102万トン)の順に多く、ブラジルと米国で世界の輸出量の約5割(57%)を占める。

生乳


 
 2022年の世界の生乳生産量(水牛乳含む)は、9億3775万トン(FAO Food Outlook、2023年11月)と見込まれる。主要生産国(国別データは米国農務省)は、インド(2億250万トン)、EU(1億4853万トン)、米国(1億272万トン)であり、これに中国(4035万トン)、ロシア(3215万トン)が続く。地域別に見ると、最近では、インドやメキシコなどでの生乳生産量の増加が予測されている。2022年の貿易量(輸出量・生乳換算)は8487万トンと見込まれ、その貿易率は9.0%と穀物や砂糖、牛肉、家きん肉などと比べて低い。主要輸出国(地域)は、EU、ニュージーランド、米国、豪州などである。