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海外需給【牛肉/米国】畜産の情報 2024年5月号

24年1月の牛肉輸入量は過去最高

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24年2月の牛肉生産量は前年同月比3.6%増
 米国農務省全国農業統計局(USDA/NASS)によると、2024年2月の牛と畜頭数は、256万5000頭(前年同月比2.6%増)とわずかに増加した。この結果、同月の牛肉生産量は98万4000トン(同3.6%増)と前年同月をやや上回った(図1)。肥育牛価格の高騰に伴い繁殖雌牛が肥育に仕向けられたことなどによると畜頭数の増加や、肥育期間の長期化による平均枝肉重量の増加が要因とみられる。これを踏まえUSDAは、24年の牛肉生産量予測を前月から6万4000トン上方修正し、1194万1000トン(前年比2.4%減)とした。
 また、同月のフィードロット導入頭数は189万頭(前年同月比9.7%増)とかなりの程度増加し、出荷頭数も179万3000頭(同3.4%増)とやや増加した。この結果、24年3月1日時点のフィードロット飼養頭数は1183万8000頭(同1.3%増)とわずかに増加した。




 
 
24年2月の肥育牛価格、前年同月比12.0%高
 米国農務省経済調査局(USDA/ERS)によると、2024年2月の肥育牛価格は100ポンド当たり181.5米ドル(1キログラム当たり610円:1米ドル=152.41円(注)、前年同月比12.0%高)とかなり大きく上昇した(図2)。今後の価格見通しについてUSDAは、堅調な需要と肥育牛供給頭数の減少から、24年を通じて上昇傾向が続くと見込んでいる。
 
(注)三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社「月末・月中平均の為替相場」の2024年3月末TTS相場。



 
 
24年1月の牛肉輸出量は前年同月比4.1%減、輸入量は同38.1%増
 USDA/ERSによると、2024年1月の牛肉輸出量は10万5493トン(前年同月比4.1%減)とやや減少した(表1)。豪州産との競合や、アジア地域からの需要減が要因とみられる。輸出先別に見ると、日本向けは2万5296トン(同11.3%減)、続く韓国向けは2万3156トン(同2.5%減)、中国向けは1万4360トン(同12.2%減)といずれも減少した。一方、メキシコ向けは堅調な需要に加え、通貨が米ドルに対しペソ高で推移していることから1万4104トン(同17.2%増)と大幅に増加した。
 同月の牛肉輸入量は、国内生産量が減少する中、堅調な需要を背景に22万8445トン(同38.1%増)と大幅に増加した(表2)。USDAによると、月間の牛肉輸入量としては過去最高を記録したとされる。輸入先別に見ると、最大の輸入先であるブラジルは低関税枠の早期消化を進めたたことで7万501トン(同48.3%増)、また、牛肉生産が好調な豪州は4万3786トン(約2.3倍)といずれも大幅に増加した。
 



 
 
(調査情報部 小林 大祐)