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国内需給【牛肉】畜産の情報 2024年6月号

6年3月の牛肉生産量、前年同月比2.7%減

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生産量
 令和6年3月の牛肉生産量は、2万8696トン(前年同月比2.7%減)と前年同月をわずかに下回った(図1)。品種別では、和牛は1万3821トン(同2.4%増)とわずかに前年同月を上回った一方、交雑種は7726トン(同4.0%減)とやや、乳用種は6864トン(同7.8%減)とかなりの程度、いずれも前年同月を下回った。
 なお、過去5カ年の3月の平均生産量との比較では、3.9%増とやや上回る結果となった。

 
輸入量
 3月の輸入量は、米国産が現地相場の高騰により減少した一方、豪州産が増加したことなどから、冷蔵品は1万8155トン(前年同月比2.2%増)とわずかに、冷凍品は2万186トン(同6.3%増)とかなりの程度、いずれも前年同月を上回った(図2、3)。この結果、全体でも3万8362トン(同4.3%増)と前年同月をやや上回った。
 なお、過去5カ年の3月の平均輸入量との比較では、冷蔵品は13.3%減とかなり大きく下回った一方、冷凍品は2.2%増とわずかに上回る結果となった。



 
 
家計消費量等
 3月の牛肉の家計消費量(全国1人当たり)は162グラム(前年同月比0.6%増)と前年同月をわずかに上回った(総務省「家計調査」)。
 なお、過去5カ年の3月の平均消費量との比較では、12.5%減とかなり大きく下回る結果となった。
 3月の外食産業全体の売上高は、前年より土日の数が2日多い曜日まわりと新型コロナウイルス感染症(COVID−19)の5類感染症移行後初めての歓送迎会シーズンとなったことで客足が堅調であったほか、円安傾向の継続や北陸新幹線の延伸開業などもあり、インバウンドを中心に観光需要が好調で、前年同月比11.2%増と前年同月をかなり大きく上回った(一般社団法人日本フードサービス協会「外食産業市場動向調査」)。このうち、食肉の取り扱いが多いとされる業態では、ハンバーガー店を含むファストフードの洋風は、割引率の高いキャンペーンと新商品の好調やリーズナブルな新ブランド商品の展開などで、同10.4%増と前年同月をかなりの程度上回った。また、牛丼店を含むファストフードの和風も、CM効果などにより、同16.1%増と前年同月を大幅に上回った。ファミリーレストランの焼き肉は、団体客、食べ放題客および訪日外客など集客が好調で、同13.6%増と前年同月をかなり大きく上回った。
 
推定期末在庫・推定出回り量
 
3月の推定期末在庫は、12万4337トン(前年同月比17.0%減)と前年同月を大幅に下回った(図4)。このうち、輸入品は11万1229トン(同18.9%減)と前年同月を大幅に下回った。
 推定出回り量は、7万1058トン(同0.5%増)と前年同月をわずかに上回った(図5)。このうち、国産品は2万6259トン(同7.8%減)と前年同月をかなりの程度下回った一方、輸入品は4万4799トン(同6.1%増)と前年同月をかなりの程度上回った。
 



 
 
(畜産振興部 丸吉 裕子)