令和6年4月の鶏卵卸売価格(東京、M玉基準値)は、1キログラム当たり219円(前年同月差131円安、前年同月比37.4%安)と高値で推移した前年同月を大幅に下回ったものの、3カ月連続で上昇し、2カ月連続で200円台となった(図1)。
なお、日ごとの推移を見ると、同価格は、月初の同215円から4月9日に同220円に上昇し、月間の上昇幅は5円となった。
供給面については、令和4年シーズンの高病原性鳥インフルエンザ(以下「HPAI」という)発生農場において、採卵鶏の再導入が進んでいることなどから回復傾向がみられている。一方、需要面については、量販向けでは堅調な荷動きがみられる他、一部のファストフードでもプロモーションによるスポット的な引き合いがあったものの、加工・業務向けでは、令和4年シーズンのHPAI発生による鶏卵不足の影響が続いており、需要の回復が遅れている状況にある。
(畜産振興部 大西 未来)