米国農務省世界農業観測ボード(USDA/WAOB)は2024年4月11日、2023/24年度(9月〜翌8月)の米国のトウモロコシ需給見通しを更新した(表)。
今回は生産量、輸出量、輸入量がいずれも前月から据え置かれる中で、米国内消費量は上方修正される一方、生産者平均販売価格は前月に続き下方修正された。
項目別に見ると、生産量は153億4200万ブッシェル(3億8970万トン(注1)、前年度比12.4%増)と前月から据え置かれた。
米国内消費量は、125億500万ブッシェル(3億1764万トン、同3.8%増)と前月から上方修正された。このうち、飼料など向けとエタノール向けがそれぞれ2500万ブッシェル増加した。
輸出量は、21億ブッシェル(5334万トン、同26.4%増)と前月から据え置かれ、引き続き大幅な増加が見込まれている。
この結果、期末在庫は21億2200万ブッシェル(5390万トン、同56.0%増)と前月から下方修正されたが、引き続き大幅な増加が見込まれている。
また、期末在庫率(総消費量に対する期末在庫量)は、14.5%(同4.6ポイント増)と前月から下方修正されたが、同じく前年度を上回る水準が見込まれている。
生産者平均販売価格は、前月から5セント下方修正の1ブッシェル当たり4.70米ドル(742円。1キログラム当たり29.2円:1米ドル=157.90円(注2)、同28.1%安)と大幅な下落が見込まれている。
(注1)1ブッシェルを約25.401キログラム、1エーカーを約0.4047ヘクタールとして農畜産業振興機構が換算。
(注2)三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社「月末・月中平均の為替相場」の2024年4月末TTS相場。
(調査情報部 横田 徹)