米国農務省世界農業観測ボード(USDA/WAOB)および米国農務省海外農業局(USDA/FAS)は2024年6月12日、2024/25年度の世界の大豆需給予測値を更新した(表)。
これによると、同年度の世界の大豆生産量は4億2226万トン(前年度比6.7%増)と前月から据え置かれた。このうち、最大の生産国であるブラジルは1億6900万トン(同10.5%増)、これに次ぐ米国は1億2111万トン(同6.9%増)、アルゼンチンは5100万トン(同2.0%増)と、いずれも前月から据え置かれた。さらに中国も2070万トン(同0.7%減)と同じく据え置かれた。
輸入量は、世界全体で1億7640万トン(同3.4%増)と前月から据え置かれた。このうち、最大の輸入国である中国は1億900万トン(同3.8%増)と前月から据え置かれた。
消費量(搾油仕向け)は、世界全体で3億4578万トン(同4.9%増)と前月から9万トン下方修正された。このうち、最大の消費国である中国は1億300万トン(同4.0%増)と前月から据え置かれた。
輸出量は、世界全体で1億8020万トン(同4.4%増)と前月から据え置かれた。このうち、最大の輸出国であるブラジルは1億500万トン(同2.9%増)、これに次ぐ米国も4967万トン(同7.3%増)と、いずれも据え置かれた。
この結果、期末在庫は1億2790万トン(同15.2%増)と前月から60万トン下方修正された。これは、23/24年度の期末在庫が70万トン下方修正された影響が大きい。
例年、6月公表の需給予測値では、大きな修正が行われない傾向にあり、今回も、ほとんどの項目が前月から据え置かれる形となった。ただし、輸入量に関して中国に目を向けると、同日付で中国農業農村部が公表した同年度の大豆輸入量9460万トンとの乖離が注目される。
(調査情報部 横田 徹)