5年度下半期の卸売業者における食肉の仕向け先別販売割合(重量ベース。以下同じ)は、以下の通りであった。
(1)冷蔵牛肉
輸入品を除いたすべての区分で、「量販店・食肉専門店」が最も多かった(図3)。
「二次卸売業者」向けの最終仕向け先を加味すると、「量販店・食肉専門店」への仕向け割合は、和牛が59%(前回調査の結果:58%)、交雑牛が55%(同59%)、乳用牛が58%(同62%)、輸入品が49%(同41%)となり、前回調査と比較して、和牛および輸入品は増加した(図4)。
輸入品については、「二次卸売業者」の最終仕向け先を加味すると、「外食店」「中食」「集団給食」および「食肉加工業者」の業務用への仕向け割合が40%となり、「量販店・食肉専門店」の小売向け(49%)を下回った。
なお、「外食店」の内訳は、すべての区分で「焼き肉店」「ホテル」の順で多く、この二つでそれぞれ6割以上を占めている。
(2)冷凍牛肉
和牛、交雑牛は「二次卸売業者」、乳用牛は「量販店・食肉専門店」、輸入品は「外食店」が最も多かった(図5)。
「二次卸売業者」の最終仕向け先を加味すると、「外食店」への仕向け割合は、和牛が44%(前回調査の結果:45%)、交雑牛が43%(同41%)、乳用牛が23%(同23%)、輸入品が42%(同41%)と、乳用牛を除き最も多い結果となった(図6)。加えて、「中食」「集団給食」および「食肉加工業者」への仕向け割合の合計は、和牛11%、交雑牛9%、乳用牛15%、輸入品21%となり、冷凍品は乳用牛を除いたすべての区分において業務用が中心とみられる。
なお、「外食店」の内訳は、和牛・交雑牛は「焼き肉店」「すき焼き・しゃぶしゃぶ店」、乳用牛は「すきやき・しゃぶしゃぶ店」「焼き肉店」の順で多く、この二つでそれぞれ6割強を占めた一方、輸入品は「焼き肉店(22%)」「ファミリーレストラン(17%)」「ファストフード(16%)」「ホテル(16%)」「ステーキ店(10%)」「すき焼き・しゃぶしゃぶ店(10%)」と、他と比較して仕向け先の割合が分散されている。
(3)豚肉
輸入品(冷凍)を除いたすべての区分で、「量販店・食肉専門店」向けが最も多かった(図7)。
「二次卸売業者」の最終仕向け先を加味すると、「量販店・食肉専門店」への仕向け割合は、国産品(冷蔵)は58%(前回調査の結果:67%)、国産品(冷凍)は32%(同37%)、輸入品(冷蔵)は61%(同60%)、輸入品(冷凍)は27%(同26%)となり、前回調査と比較すると、国産品(冷蔵・冷凍)は減少、輸入品(冷蔵・冷凍)は増加した(図8)。
輸入品(冷凍)については、「二次卸売業者」が30%と最も多く、「二次卸売業者」の最終仕向け先を加味すると、「外食店」「中食」「集団給食」および「食肉加工業者」の合計で全体のおおむね7割を占めた。
なお、「外食店」の内訳は、国産品(冷蔵・冷凍)は「焼き肉店」、輸入品(冷蔵・冷凍)は「ホテル」が最も多かった。
5年度下半期の量販店および食肉専門店における食肉の取扱状況(重量ベース。以下同じ)について、前年同期(4年度下半期)と比較した結果は、以下の通りであった。