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海外需給【豚肉/米国】畜産の情報 2024年10月号

24年6月の輸出量、米ドル高の影響により前年同月比10.2%減

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24年7月の豚肉生産量は前年同月比12.2%増
 米国農務省全国農業統計局(USDA/NASS)によると、24年7月の豚肉生産量は102万1900トン(前年同月比12.2%増)とかなり大きく増加した(図1)。同月のと畜頭数は、稼働日が前年同月より2日多かったことなどから1068万400頭(同11.1%増)となった。24年の豚肉生産量についてUSDAは、飼料価格の下落に伴う枝肉重量の増加から1272万2400トン(前年比2.7%増)と予測している。なお、24年1〜7月の累計では728万4900トン(前年同期比2.5%増)となっている。

 
24年7月の豚肉卸売価格、前年同月比10.9%安
 USDA/NASSによると、2024年7月の豚肉卸売価格(カットアウトバリュー(注1))は100ポンド当たり99.98米ドル(1キログラム当たり321円:1米ドル=145.80円(注2)、前年同月比10.9%安)と前年同月をかなりの程度下回った(図2)。生産量が増加基調にある中、需要が強くないことからバラ肉を中心に価格は停滞し、前月比では1.1%高となったが、例年はバーベキュー需要などから見られる価格の上昇がなかった。また、同月の肥育豚価格は、同64.95米ドル(同209円、同12.1%安)と前年同月をかなり大きく下回り、前月比では1.0%安とわずかに下落した(図3)。
 
(注1)各部分肉の卸売価格を1頭分の枝肉に再構築した卸売指標価格。
(注2)三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社「月末・月中平均の為替相場」の2024年8月末TTS相場。




 
 
24年6月の豚肉輸出量、前年同月比10.2%減
 米国農務省経済調査局(USDA/ERS)によると、2024年6月の豚肉輸出量は米ドル高に伴う他国産との競合から23万7700トン(前年同月比10.2%減)とかなりの程度減少したものの、同年1〜6月の累計では161万8000トン(前年同期比3.2%増)とやや増加した(表)。
 6月の輸出量を地域別に見ると、最大の輸出先であるメキシコ向けは8万5200トン(前年同月比4.6%減)とやや減少、日本向けは4万200トン(同14.3%減)とかなり大きく減少、中国・香港向けは同国内豚肉需給の緩和から1万4900トン(同39.2%減)と大幅に減少した。一方、韓国向けは堅調な需要から2万4400トン(同19.1%増)と大幅に増加し、豪州向けは8000トン(同10.0%増)とかなりの程度増加した。
 


 
(調査情報部 小林 大祐)