24年9月の生乳生産量、前年同月比1.4%増
デイリー・オーストラリア(DA)が2024年10月に公表した「Milk Production Reports」によると、24年9月の生乳生産量は、前年同月比1.4%増の81万2462キロリットル(83万6836トン相当)となり、14カ月連続で前年同月を上回った(図1)。
この結果、24/25年度(7月〜翌6月)の9月までの累計生乳生産量は、前年度比1.9%増の207万3454キロリットル(213万5657トン相当)となった。
24/25年度の生乳生産量について豪州農業資源経済科学局(ABARES)は、24年9月に公表した「Agricultural Commodities Report」の中で、前年度比1%減の830万キロリットル(855万トン相当)と予測している。この理由についてABARESは、良好な気象条件を背景とした牧草地の安定的な利用により1頭当たりの乳量増加が見込まれる一方、土地価格の高騰により酪農場の売却が進み、乳牛の飼養頭数がさらに減少するためとしている。
24年8月の主要乳製品の輸出量、全品目で大幅増
DAが2024年10月に公表した「Dairy Export Summary」によると、24年8月の主要乳製品4品目の輸出量は、全品目で前年同月を大幅に上回った(表、図2)。
脱脂粉乳は、中国向けが大きく減少したものの、東南アジア向けが大きく増加したことを受け、前年同期比で大幅に増加した。全粉乳は、中国やベトナム向けは減少したものの、アラブ首長国連邦やタイ向けなどが増加したことを受け、大幅に増加した。バターおよびバターオイルは、東南アジアや米国向けが好調であったことを受け、大幅に増加した。チーズは、主要輸出先である日本や中国などアジア向けが堅調に推移したことを受け、大幅に増加した。
一方、24/25年度の乳製品輸出量についてABARESは、生乳生産量の減少を受けて前年度比2%減少すると予測している。
(調査情報部 平山 宗幸)