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国内需給【牛肉】畜産の情報 2025年1月号

6年10月の牛肉生産量、前年同月比2.6%増

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生産量
 令和6年10月の牛肉生産量(注1)は、3万1210トン(前年同月比2.6%増)と前年同月をわずかに上回った(図1)。品種別では、和牛は1万5887トン(同8.0%増)と前年同月をかなりの程度上回った一方、乳用種は7209トン(同0.1%増)と前年同月並み、交雑種は8038トン(同1.1%減)と前年同月をわずかに下回った。
 なお、過去5カ年の10月の平均生産量との比較では、7.2%増とかなりの程度上回る結果となった。
 
(注1)生産量の合計は、その他の牛、子牛を含む。

 
輸入量
 10月の輸入量について、冷蔵品は、国内需要の低迷により低調に推移する中、主要輸入先である豪州産および米国産輸入量が減少したこともあり、1万5679トン(前年同月比6.4%減)と前年同月をかなりの程度下回った(図2)。冷凍品は、輸入品在庫量が多かったことにより前年同月の輸入量が少なかったことに加え、豪州産のうち主に加工用のひき材などに使用されるトリミングの輸入量が増加したことなどから、2万8215トン(同19.9%増)と前年同月を大幅に上回った(図3)。この結果、輸入量の合計(注2)では、4万3933トン(同8.9%増)と前年同月をかなりの程度上回った。
 なお、過去5カ年の10月の平均輸入量との比較では、冷蔵品は20.5%減と大幅に、冷凍品は7.0%減とかなりの程度、いずれも下回る結果となった。
 
(注2)輸入量の合計は、煮沸肉、ほほ肉、頭肉を含む。




 
 
家計消費量等
 10月の牛肉の家計消費量(全国1人当たり)は147グラム(前年同月比1.7%減)と前年同月をわずかに下回った(総務省「家計調査」)。
 なお、過去5カ年の10月の平均消費量との比較では、15.0%減とかなり大きく下回る結果となった。
 10月の外食産業全体の売上高は、前年に比べ日曜が少ない曜日回りとなり、業態によっては客数などに影響があったが、各種販促キャンペーンが堅調であった他、月間訪日外客数が過去最高を記録したことなどから、前年同月比6.1%増と前年同月をかなりの程度上回った(一般社団法人日本フードサービス協会「外食産業市場動向調査」)。このうち、食肉の取り扱いが多いとされる業態として、ハンバーガー店を含むファストフードの洋風は、期間限定の季節メニューやゲーム業界とのコラボ企画が好評で、同4.3%増と前年同月をやや上回った。また、牛丼店を含むファストフードの和風は、コマーシャルによる訴求や値引きキャンペーンで集客し、同12.2%増と前年同月をかなり大きく上回った。ファミリーレストランの焼き肉は、曜日回りの影響で客数に影響があったものの、価格改定とキャンペーンの効果により、同2.7%増と前年同月をわずかに上回った。
 
推定期末在庫・推定出回り量
 10月の推定期末在庫は、15万6308トン(前年同月比3.6%増)と前年同月をやや上回った(図4)。このうち、国産品は1万1230トン(同13.8%減)と前年同月をかなり大きく下回った一方、在庫の大半を占める輸入品は14万5078トン(同5.2%増)と前年同月をやや上回った。
 推定出回り量は、7万3873トン(同2.0%減)と前年同月をわずかに下回った(図5)。このうち、国産品は3万469トン(同3.4%増)と前年同月をやや上回った一方、輸入品は4万3405トン(同5.4%減)と前年同月をやや下回った。




 
 
(畜産振興部 丸吉 裕子)