卸売価格
令和6年11月の鶏卵卸売価格(東京、M玉基準値)は、1キログラム当たり281円(前年同月差27円高、前年同月比10.6%高)と、前月から同6円上昇し、令和6年に入り初めて前年同月の同価格を上回った(図)。同価格の日ごとの推移を見ると、上昇傾向が継続しており、月初の同280円から26日には同285円に上昇し、月間の上昇幅は同5円となった。なお、過去5カ年の11月の平均卸売価格との比較では、26.0%高と大幅に上回る結果となった。
供給面を見ると、生産量は、前年よりも約1カ月早く発生が確認された家きんの高病原性鳥インフルエンザ(HPAI)の影響が懸念されるものの、外気温の低下により産卵率および個卵重には回復傾向が見られている。一方、需要面を見ると、量販向け需要が安定している中、インバウンドを含む外食などの業務用向け需要も堅調に推移している。
家計消費量
10月の鶏卵の家計消費量(全国1人当たり)は、902グラム(前年同月比1.2%増)と前年同月をわずかに上回った(総務省「家計調査」)。
なお、過去5カ年の10月の平均消費量との比較では、4.1%減とやや下回る結果となった。
(畜産振興部 大西 未来)