24年12月の豚総飼養頭数、前年同月比0.5%増
米国農務省全国農業統計局(USDA/NASS)によると、2024年12月1日時点の豚総飼養頭数は、7584万5000頭(前年同月比0.5%増)とわずかに増加した(表1)。内訳を見ると、繁殖豚は600万4000頭(同0.1%増)と前年並みになり、肥育豚は6984万1000頭(同0.5%増)とわずかに増加した。また、同年9〜11月期の1腹当たり産子数については、11.92頭(同2.2%増)とわずかに増加した。
24年11月の肥育豚価格は前年同月比13.4%高
USDA/NASSによると、2024年11月の豚肉生産量は、出荷体重に達した肥育豚の頭数減などからと畜頭数が前年同月を下回ったことにより、105万8900トン(前年同月比2.2%減)とわずかに減少した(図1)。
かかる状況から、同月の肥育豚価格は100ポンド当たり63.71米ドル(1キログラム当たり224円:1米ドル=159.18円(注1)、同13.4%高)とかなり大きく上昇し、前月比では3.6%高となった。
また、同月の豚肉卸売価格(カットアウトバリュー(注2))は、牛肉の代替需要などから同96.72米ドル(同339円、同11.6%高)とかなり大きく上昇したものの、10月の生産増により需給が緩和したことから前月比では0.3%安となった(図2)。
(注1)三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社「月末・月中平均の為替相場」の2024年12月末TTS相場。
(注2)各部分肉の卸売価格を1頭分の枝肉に再構築した卸売指標価格。
24年10月の豚肉輸出量、前年同月比1.7%増
米国農務省経済調査局(USDA/ERS)によると、2024年10月の豚肉輸出量は26万4400トン(前年同月比1.7%増)とわずかに増加した(表2)。最大の輸出先となるメキシコ向けは、米国内での豚肉卸売価格の上昇や米ドルに対するメキシコペソ安の影響により、10万2000トン(同4.4%減)とやや減少した。日本向けは冷凍豚肉を中心に3万6300トン(同4.9%増)とやや増加した。
24年の輸出量についてUSDAは、米国内での豚肉卸売価格の上昇が続くことから、前月予測より1万6000トン下方修正の322万9000トン(前年比4.3%増)と見込んでいる。
(調査情報部 小林 大祐)