24年1〜10月の鶏肉生産、前年同期比1.1%増
タイ農業協同組合省農業経済局によると、2024年1〜10月の鶏肉生産量は226万972トン(前年同期比1.1%増)とわずかに増加した(図1)。同国が、鶏肉製品の輸出世界一を目指す中、鶏肉生産量は着実に増加している(注1)。
24年11月の鶏肉卸売価格、前年同月比3.6%安
2024年11月の鶏肉卸売価格は、前年同月比3.6%安の1キログラム当たり54.88バーツ(259円:1バーツ=4.72円(注2))とやや下回った(図2)。
鶏肉価格の低迷についてタイ農業協同組合省農業経済局は、24年11月に公表した報告書で、需要に対して鶏肉生産量が過剰であることを挙げている。一方、現地業界関係者によれば、鶏肉価格は同国の景気に比例して低調であったが、10月に雨季が明け、菜食週間(10月上旬)と学校の秋休み(10月中下旬)が終わり、年末に向けて祭事が増えることで鶏肉需要が上向いており、回復の兆しがみられるとされている。
(注2)三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社「月末・月中平均の為替相場」の2024年12月末TTS相場。
24年1〜10月の冷凍鶏肉輸出量、前年同期比3.3%減
2024年1〜10月の冷凍鶏肉の輸出量は、38万4411トン(前年同期比3.3%減)とやや減少した(表1)。主要な輸出先別に見ると、高水準となった前年同期の反動で中国、韓国および香港向けは減少したが、マレーシア向けはわずかに増加した。日本向けは外食産業を中心に引き続き鶏肉需要が強いことから、15万1148トン(同9.4%増)とかなりの程度増加した。
24年1〜10月の鶏肉調製品の輸出量、前年同期比14.2%増
2024年1〜10月の鶏肉調製品輸出量は、56万5781トン(前年同期比14.2%増)とかなり大きく増加した(表2)。日本向けは、円安で推移する為替相場の影響などがあるものの、引き続き外食や中食・総菜向けなどの引き合いが強く、25万2705トン(同5.6%増)とやや増加した。
25年のタイの鶏肉輸出量(鶏肉および鶏肉調製品)について、国営クルンタイ銀行傘下のシンクタンクであるクルンタイ・コンパスの報告書では、(1)日本の中食向けと欧州の外食産業向けに鶏肉調製品の需要が増加していること(2)中国およびベトナムでのアフリカ豚熱発生以降、両国の鶏肉需要が増加している一方、世界的な高病原性鳥インフルエンザの流行によりタイ産鶏肉の引き合いが強まること―などから、前年比3.6%増と予測している。
(調査情報部 平山 宗幸)