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機構から  畜産の情報 2025年2月号

令和7年度 畜産物価格関連対策等の概要について

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畜産振興部
 令和7年度予算の政府案が令和6年12月27日に閣議決定され、令和7年度の畜産物価格関連対策等が公表されたところです。
 機構といたしましては、畜産業振興事業の実施に当たり、事業実施主体の選定に係る透明性を確保するため、引き続き事業実施主体を原則として公募するなど、事業の効果的な実施に取り組んでまいります。
 本稿では、機構が行う事業の概要を紹介します。各事業の詳細については、農林水産省畜産局のホームページに掲載されている事業概要等をご覧ください。
 
1 経営安定対策
(1)法律に基づく制度
  1) 加工原料乳生産者補給金                                 [所要額]38,463百万円
  2) 肉用子牛生産者補給金                                    [所要額]66,227百万円
  3) 肉用牛肥育経営安定交付金                              [所要額]97,726百万円
  4) 肉豚経営安定交付金                                       [所要額]16,804百万円
 
(2)畜産業振興事業
   加工原料乳生産者経営安定対策事業
    加工原料乳(脱脂粉乳・バター等向け、チーズ向け及び生クリーム等向けの生乳)の取引
     価格が補てん基準価格を下回った場合に、生産者に補てん金を交付します。
 
2 関連対策
(1)酪農経営支援総合対策事業                [所要額]4,566百万円
   酪農生産基盤の維持・強化を図るため、以下の取組を支援します。
  1) 酪農生産基盤・飼養環境改善の支援
  2) 地域の生産体制の強化
  3) 酪農ヘルパーの利用拡大
  4) 生乳流通体制の合理化の推進
  5) 生乳需要基盤の確保の推進
  6) 乳用牛の計画的な改良・増殖の推進
 
(2)肉用牛経営安定対策補完事業               [所要額]3,828百万円
      肉用牛生産基盤の強化を図るため、以下の取組を支援します。
  1) 肉用牛生産基盤強化対策
  2) 地方特定品種並びに離島等及び山振地域の肉用牛振興対策
  3) 肉用子牛流通等対策
 
(3)養豚経営安定対策補完事業                 [所要額]217百万円
      養豚生産基盤の強化を図るため、以下の取組を支援します。
  1) 集団的な肉豚能力向上支援
  2) 生産性向上支援
  3) アフリカ豚熱等リスク低減対策
 
(4)堆肥舎等長寿命化推進事業                 [所要額]213百万円
      家畜排せつ物処理施設の長寿命化を推進するため、地域の実情に応じた補修の実証、
   簡易な堆肥化処理施設の整備のための資材の導入等の支援。また、老朽化した家畜
   排せつ物処理施設補改修事例の調査等を支援します。

 
(5)畜産高度化推進リース事業             基金   貸付枠:2,200百万円
      畜産環境関連施設等に対するリース支援を行うとともに、家畜排せつ物処理施設・機械
   について、金利負担の軽減に加えて保証保険料及び損害保険料を支援します。

 
(6)国産畜産物安心確保等支援事業              [所要額]1,548百万円
      家畜個体識別システムの円滑な運用の確保、口蹄疫、豚熱や高病原性鳥インフルエンザ等
   に備えた国産食肉の安全・安心に係る情報収集・普及等、突発的な家畜の伝染性疾病の
   拡大による影響を抑制するための取組を支援します。

 
(7)畜産特別支援資金融通事業                [所要額]911百万円
      負債の償還に支障を来している経営や、単価の下落や売上げの減少など家畜伝染病発生
      に
よる深刻な影響を受けた経営に対する低利資金の円滑な融通、家畜(動産)を担保と
      した融資による資金調達の普及のための取組等を支援します。
 
(8)食肉流通改善合理化支援事業               [所要額]2,667百万円
      産地食肉センター等の施設の改善、食肉流通の業務の効率化、食肉卸売経営の安定化、
    食肉取引の円滑化に係る調査、国産食肉の新需要創出の取組等を支援します。

 
(9)畜産副産物適正処分等推進事業              [所要額]5,669百万円
      BSE発生を踏まえた牛由来肉骨粉・せき柱の適正処理や畜産副産物の有効利用の
     取組等を支援します。

 
(10)畜産経営安定化飼料緊急支援事業           [所要額]149百万円
        配合飼料価格の低減に向けた工場の再編・合理化等の計画策定、設備投資に
        係る資金借入、施設廃業等を支援します。
 
3 緊急対策
(1)畜産経営災害等総合対策緊急支援事業     [所要額]3,280百万円
    自然災害、家畜疾病等により被害を受けた畜産農家の経営再開・継続に向けて、
      政府の方針と協調して支援を実施するとともに、家畜疾病互助基金の造成、
      基金加入農家に対する衛生指導等の取組を支援します。

 
(2)バター・脱脂粉乳需給不均衡及び生乳流通改善緊急事業    [所要額]1,659百万円
   バター・脱脂粉乳需給の不均衡による生乳需給の不安定化や、物流問題による
      集送乳経費の上昇等の課題に早急に対処するため、生乳流通事業者等が行うバター・
      脱脂粉乳の需給の不均衡改善や集送乳経費の合理化に対する取組を支援します。

 
(3)優良和子牛生産推進緊急支援事業       [所要額]66,227百万円の内数
   和子牛の平均価格が発動基準を下回った場合に、優良和子牛を生産するために飼養管理
      向上に取り組む和子牛生産者に対する奨励金の交付等を支援します。

 
(4)肉用牛緊急特別対策事業       [所要額]10,000百万円
   肉用子牛の品種区分毎の平均価格が発動基準を下回った場合に、和子牛産地の基盤強化
     につながる取組を実施する和子牛生産者に対する奨励金の交付、食肉処理施設の
     浄化槽、冷蔵庫等の整備・改修を支援します。
 
<事業実施主体候補者の公募について>
 
 機構では、畜産業振興事業を実施する事業実施主体候補者を原則として
 公募により決定しています。

 
 ○公募期間
   令和7年1月24日(金)〜2月21日(金)【正午必着】
 ○留意事項 
    ・公募対象事業の実施については、予算の成立が前提となります。
    ・公募開始後、諸事情により事業の中止や事業内容の変更がある場合があります。
 ○詳細について(最新情報など)
    公募対象事業の概要や公募方式の詳細等については、機構ホームページの
     「畜産・酪農関係事業に係る事業実施主体候補者の公募について」
     コーナーより公募要領などをご覧ください。
 ○お問い合わせ先
  畜産振興部 管理課 (TEL:03−3583−4334)