24年12月の国産トウモロコシ価格、前月からかなりの程度下落
中国農業農村部は2025年1月21日、「農産物需給動向分析月報(2024年12月)」を公表した。この中で、24年12月の国産トウモロコシ価格は前月からかなりの程度下落した(図1)。同月のトウモロコシ需給を見ると、供給面では新穀のトウモロコシ供給が潤沢となる一方、需要面では、市場供給量の増加から飼料企業などは過度な在庫を抱えず、必要量のみを都度購入している状況とされる。こうした中、需給調整のため備蓄用トウモロコシ在庫の増加や輸入トウモロコシの販売停止などの対策が報じられており、これらが下支えとなることで、当面の国産トウモロコシ価格はわずかな変動幅での推移が見込まれている。
輸入トウモロコシ価格を見ると、養豚主産地の中国南部向け飼料原料集積地となる広東省黄埔港到着(関税割当数量内:1%の関税+25%の追加関税)は、24年12月が1キログラム当たり2.10元(45円:1元=21.46円(注)、前月比2.8%安)となった。また、同月の国産トウモロコシ価格(東北部産の同港到着価格)が同2.14元(46円、前月比6.1%安)とかなりの程度下落したことで、輸入と国産の価格差は前月の同0.12元(3円)から同0.04元(1円)に縮小した。
24年12月の国産大豆価格、前月同を維持
2024年12月の国産大豆価格は、前月同となった(図2)。同月の大豆需給を見ると、供給面では新穀の大豆が出荷される中で、全体的な供給量は十分とされる。需要面では、1月下旬からの春節(旧正月)休暇を控えた末端需要の高まりから、大豆の使用量は増加傾向とされる。しかし、十分な供給量と輸入大豆価格の下落は国産大豆価格の抑制につながっている。ただし、継続した備蓄用大豆の買い入れなどが同価格を下支えしていることから、当面の国産大豆価格は安定的な推移が見込まれている。
各地の価格動向を見ると、主産地である黒竜江省の食用向け国産大豆平均取引価格は、24年12月が1キログラム当たり3.80元(82円、前年同月比21.9%安)と前年同月を大幅に下回った。また、大豆の国内指標価格の一つとなる山東省の国産大豆価格は、同4.30元(92円、同17.9%安)と前年同月を大幅に下回った。同月の輸入大豆価格(山東省青島港引き渡し価格、課税後)が同3.66元(79円)となったことで、輸入と国産の価格差は前月の同0.46元(10円)から同0.64元(14円)に拡大した。
国際相場に影響する大豆の輸入量は、国際相場安などを背景に前年に比べて高い水準にある。24年(1〜11月)の輸入量は9709万トン(前年同期比9.3%増)とかなりの程度増加した。輸入額は穀物価格の下落を受けて同8.3%減の491億2300万米ドル(7兆6352億円:1米ドル=155.43円(注))と報告されている。主な輸入先はブラジル(総輸入量の73.9%)、米国(同18.4%)、アルゼンチン(同4.0%)である。
(注)三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社「月末・月中平均の為替相場」の2025年1月末TTS相場。
(調査情報部 横田 徹)