卸売価格
令和7年2月の鶏卵卸売価格(東京、M玉基準値)は、1キログラム当たり315円(前年同月差125円高、前年同月比65.8%高)と、前月から同57円上昇し、前年同月の同価格を大幅に上回った(図)。同価格の日ごとの推移を見ると、月初の同305円から4日には同315円、27日には同320円と計2回の上昇があり、月間の上昇幅は同15円となった。なお、過去5カ年の2月の平均卸売価格との比較でも、48.6%高と大幅に上回る結果となった。
供給面を見ると、生産量は、6年10月以降、全国各地の養鶏場(採卵鶏)で相次いで発生している高病原性鳥インフルエンザ(HPAI)の影響により、不安定な状況が続いている。一方、需要面を見ると、量販の一部において店頭価格の引き上げによる不振が見られたものの、HPAIの影響による供給不安から、業務用向けも含めて引き合いが強い状況にある。
家計消費量
1月の鶏卵の家計消費量(全国1人当たり)は、897グラム(前年同月比0.1%減)と前年同月並みとなった(総務省「家計調査」)。
なお、過去5カ年の1月の平均消費量との比較では、0.4%減とわずかに下回る結果となった。
(畜産振興部 大西 未来)