24年の鶏肉輸出量、米ドル高の影響などから前年比7.4％減

24年の鶏肉生産量、前年比1.3％増

　米国農務省経済調査局（USDA/ERS）によると、2024年の鶏肉生産量は生体重量および処理羽数の増加により、2131万5000トン（前年比1.3％増）とわずかに増加した（表1）。また、25年1月の鶏肉生産量は187万7000トン（前年同月比2.1％増）とわずかに増加した（図1）。同年の鶏肉生産量についてUSDAは、24年11月以降、採卵鶏を中心に発生している高病原性鳥インフルエンザ（HPAI）の影響を踏まえ、第1四半期（1～3月）の生産量見込みを前月予測から1万1000トン引き下げたが、年間では前月予測を据え置いて2160万2000トン（前年比1.4％増）と増産を予測している。

25年1月の卸売価格、前年同月比4.0％高

　USDA/ERSによると、2025年1月の鶏肉卸売価格は1ポンド当たり1.33米ドル（1キログラム当たり442円：1米ドル＝150.67円^（注）、前年同月比4.0％高）とやや上昇した（図2）。また、同月末の冷凍鶏肉在庫量は、堅調な需要により34万6619トン（同3.9％減）とやや減少した。25年の平均鶏肉卸売価格についてUSDAは、同1.32米ドル（同438円、前年比1.9％高）とわずかな増加を見込んでいる。

_{（注）三菱UFJリサーチ＆コンサルティング株式会社「月末・月中平均の為替相場」の2025年2月末TTS相場。}

24年の鶏肉輸出量、前年同月比7.4％減

　USDA/ERSによると、2024年12月の鶏肉輸出量は24万2376トン（前年同月比16.4％減）と大幅に減少し、24年累計では、米ドル高による価格競争力の低下などから304万9896トン（前年比7.4％減）とかなりの程度下回った（表2）。25年の鶏肉輸出量についてUSDAは、前年比1.8％減の299万6000トンと見込んでいる。

（調査情報部　小林　大祐）