卸売価格
令和7年4月の鶏卵卸売価格(東京、M玉基準値)は、1キログラム当たり334円(前年同月差115円高、前年同月比52.5%高)と、前月から同7円上昇し、前年同月の同価格を大幅に上回った(図)。同価格の日ごとの推移を見ると、月初の同330円から15日には同335円、24日には同340円と計2回の上昇があり、月間の上昇幅は同10円となった。なお、過去5カ年の4月の平均卸売価格との比較でも、36.3%高と大幅に上回る結果となった。
供給面を見ると、2月以降高病原性鳥インフルエンザ(HPAI)の発生は落ち着いているものの、1月に相次いで発生したHPAIの影響を受けて生産量が減少し、産地在庫は低位で推移した。一方、需要面を見ると、供給不足の影響から一部量販店において販売数量の制限の動きが見られた。業務筋や加工筋ではこのような中、引き合いが強まっている。
家計消費量
3月の鶏卵の家計消費量(全国1人当たり)(注)は、932グラム(前年同月比0.4%増)と前年同月をわずかに上回った(総務省「家計調査」)。
なお、過去5カ年の3月の平均消費量との比較では、0.3%減と同水準という結果となった。
(注)1世帯当たりの数値を当該月の世帯人数で除して算出。
(畜産振興部 越川 紗弥)