卸売価格
令和7年6月の鶏卵卸売価格(東京、Mサイズ基準値)は、1キログラム当たり340円(前年同月差140円高、前年同月比70.0%高)と、前年同月の同価格を大幅に上回った(図)。同価格の日ごとの推移を見ると、1カ月を通して同340円となった。なお、過去5カ年の6月の平均卸売価格は236円であり、それと比較しても、44.1%高と大幅に上回る結果となった。
供給面を見ると、昨冬の高病原性鳥インフルエンザ(HPAI)の発生農場における鶏の再導入が徐々に進んでいるものの、生産量は回復途上にある。一方、需要面を見ると、加工筋における在庫確保などに向けた引き合いが強くなっていることから、価格は高水準で推移していると考えられる。
家計消費量
5月の鶏卵の家計消費量(全国1人当たり)(注)は、920グラム(前年同月比1.8%減)と前年同月をわずかに下回った(総務省「家計調査」)。
なお、過去5カ年の5月の平均消費量との比較では、3.0%減とやや下回る結果となった。
(注)1世帯当たりの数値を当該月の世帯人数で除して算出。
(畜産振興部 越川 紗弥)