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畜産の情報 2025年8月号

絵で見る世界の畜産物需給

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牛肉

 
 
 2024年の世界の牛肉生産量は、6166万トン(枝肉換算ベース、FAO Food Outlook、2025年6月)と見込まれる。主要生産国(国別データは米国農務省)は、米国(1229万トン)、EU(663万トン)などの先進国のほかに、ブラジル(1185万トン)、中国(779万トン)、インド(457万トン、水牛肉を含む)、アルゼンチン(318万トン)といった新興国である。牛肉消費量は、米国が世界最大の消費国であるが、中国の消費も増加している。牛肉輸出量は、ブラジル(364万トン)、豪州(190万トン)、インド(152万トン)、米国(136万トン)の順に多い。また、日本への輸出量が多い米国や豪州、カナダ(56万トン)の3カ国で全輸出量の約3割を占める。

豚肉

 
 
 2024年の世界の豚肉生産量は、1億2511万トン(枝肉換算ベース、FAO Food Outlook、2025年6月)と見込まれる。主要生産国(国別データは米国農務省)は、中国(5706万トン)であり、これにEU(2125万トン)や米国(1261万トン)などが続く。EUは生産量に占める輸出量の割合が高いが、中国国内の需給緩和を背景に輸出量を減少させている。その他の国では、経済成長に伴いブラジル(450万トン)、ロシア(432万トン)、メキシコ(159万トン)の生産量が増加している。中国以外のアジア地域では、ベトナム、韓国、フィリピンなどの生産量や消費量が多い。日本は生産量が129万トンであるが、消費量のおよそ半分の149万トンを輸入している。

鶏肉

 
 2024年の世界の鶏肉生産量は、1億4981万トン(骨付き換算ベース。FAO Food Outlook、2025年6月)と見込まれる。主要生産国(国別データは米国農務省)は、米国(2134万トン)であり、これに中国(1535万トン)、ブラジル(1500万トン)が続く。このほか、EU(1149万トン)、メキシコ(399万トン)、タイ(349万トン)などで増加している。鶏肉消費量は、最大の消費国である米国が増加したほか、EU(1045万トン)、日本(295万トン)なども増加している。鶏肉輸出量は、ブラジル(489万トン)、米国(306万トン)、EU(177万トン)、タイ(117万トン)の順に多く、ブラジルと米国で世界の輸出量の約5割(52%)を占める。

生乳


 
 2024年の世界の生乳生産量(水牛乳含む)は、9億8250万トン(FAO Food Outlook、2025年6月)と見込まれる。主要生産国は、インド(2億4590万トン)、EU(1億6110万トン)、米国(1億251万トン)であり、これに中国(4320万トン)、ブラジル(3817万トン)が続く。最近では、アルゼンチン、インドおよびニュージーランドなどでの生乳生産量の増加が予測されている。2024年の貿易量(輸出量・生乳換算)は8623万トンと見込まれ、その貿易率は8.8%と穀物や砂糖、牛肉、家きん肉などと比べて低い。主要輸出国(地域)は、EU、ニュージーランド、米国、豪州などである。