畜産 畜産分野の各種業務の情報、情報誌「畜産の情報」の記事、統計資料など

ホーム > 畜産 > 畜産の情報 > 25年11月の牛肉生産量はと畜頭数の減少などからかなりの程度減少

海外需給【牛肉/米国】畜産の情報 2026年2月号

25年11月の牛肉生産量はと畜頭数の減少などからかなりの程度減少

印刷ページ
25年11月の牛肉生産量は前年同月比8.8%減
 米国農務省全国農業統計局(USDA/NASS)によると、2025年11月のフィードロット導入頭数は159万5000頭(前年同月比11.2%減)、出荷頭数は152万1000頭(同11.8%減)とそれぞれかなり大きく減少した。この結果、同年12月1日時点のフィードロット飼養頭数は1172万7000頭(同2.1%減)とわずかに減少した。
 USDA/NASSによると、25年11月の牛と畜頭数は227万4000頭(同11.4%減)とかなり大きく減少した(図1)。このため、同月の1頭当たり枝肉重量は405.5キログラム(同3.0%増)とやや増加したものの、同月の牛肉生産量は91万7000トン(同8.8%減)とかなりの程度減少した(図2)。
 25年1〜12月の牛肉生産量についてUSDAは、1177万1000トン(前年比3.8%減)とやや減少すると予測している。26年は枝肉重量の増加により、予測を1156万2000トンから1166万9000トン(同0.9%減)へと上方修正したものの、25年をさらに下回る見通しである。
 




 
25年11月の牛肉卸売価格は前月比で上昇も、肥育牛価格は下落
 米国農務省経済調査局(USDA/ERS)によると、2025年11月の牛肉卸売価格(カットアウトバリュー(注1))は、100ポンド当たり373.3米ドル(1キログラム当たり1297円:1米ドル=157.56円(注2)、前年同月比19.9%高)と前年同月を大幅に上回った。一方で、肥育牛価格は同210.0米ドル(同729円、同11.9%高)と前年同月をかなり大きく上回ったが、前月比では10.4%減とかなりの程度下落した(図3)。肥育牛価格が依然として高値で推移する中でパッカーの利益率は赤字で推移していたとされており、同年11月には大手パッカーの食肉処理場の閉鎖などが発表されるなど、需要が減少したことによるものとみられる。
 
(注1)各部分肉の卸売価格を1頭分の枝肉に再構築した卸売指標価格。
(注2)三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社「月末・月中平均の為替相場」の2025年12月末TTS相場。
 



 
25年8月の牛肉輸出量は前年同月比20.0%減
 USDA/ERSによると、2025年8月の牛肉輸出量は8万6499トン(前年同月比20.0%減)と大幅に減少した(表)。特に中国向けは中国海関総署(GACC)による米国内の中国向け牛肉輸出施設登録の更新が行われず(注3)、米国から中国への牛肉輸出の大部分が停止している状況にあるため、898トン(同94.7%減)と大幅に減少した。カナダ向けやメキシコ向けについても、米国における堅調な牛肉需要と肥育牛供給の減少による価格高に加え、カナダドルやメキシコペソに対する米ドル高により減少している。また、メキシコではブラジルからの牛肉輸入が増加し、米国産牛肉から置き換わっている。
25年の輸出量についてUSDAは、牛肉生産量の減少や直近の輸出動向を踏まえ、117万3000トン(前年比14.0%減)とかなり大きく減少すると見込んでいる。
 
(注3)5年ごとの認可登録の更新時期を迎えていた2025年3月、GACCにより豚肉・鶏肉の輸出施設の認可登録が更新された一方で、牛肉の輸出施設の一部については未更新の状況が続いている。
 



 
(調査情報部 国際調査グループ)