畜産 畜産分野の各種業務の情報、情報誌「畜産の情報」の記事、統計資料など

ホーム > 畜産 > 畜産の情報 > 25/26年度の生産者支払乳価、2カ月連続で引き下げ

海外需給【牛乳・乳製品/NZ】畜産の情報 2026年2月号

25/26年度の生産者支払乳価、2カ月連続で引き下げ

印刷ページ
25年11月の生乳生産量、前年同月比2.4%増
 ニュージーランド乳業協会(DCANZ)によると、2025年11月の生乳生産量は294万7000トン(前年同月比2.4%増)とわずかに増加した(図1)。また、2025/26年度(6月〜翌5月)の11月までの生乳生産量も、1075万9000トン(前年同期比2.3%増)と前年同期を上回って推移している。
 この要因についてニュージーランド証券取引所(NZX)は、比較的安価な飼料価格に支えられたことが増加につながったとみている。
 今後の生乳生産の見通しについてNZXは、特に北島の天候は牧草の生育に適した状況にあり、また、飼料供給量も増加していることから堅調に推移すると予想している。
 



 
25年11月のバターおよびバターオイル、チーズの輸出量増加
 ニュージーランド統計局(Stats NZ)によると、2025年11月の主要乳製品4品目の輸出量は、品目ごとに異なる動きを見せた(表、図2)。品目別に見ると、バターおよびバターオイル、チーズは、いずれも中国向けの増加が寄与したことで、前年同月比で6.8%増、2.2%増とそれぞれ増加した。一方、脱脂粉乳、全粉乳は、いずれも中国、インドネシア向けの減少が影響し、同9.7%減、13.3%減とそれぞれ減少した。年度累計(25年6〜11月)では、全粉乳、バターおよびバターオイルがいずれも前年同期を上回った。
 





 
 
25年12月16日のGDT平均価格、チーズは前回並み
 2025年12月16日開催のGDT(注1)平均取引価格は、チーズを除く3品目が前回開催時(25年12月2日)を下回った(図3)。取引全体では、全乳製品の平均取引価格は1トン当たり3341米ドル(52万6408円、1米ドル=157.56円(注2)、前回比4.7%安)とやや下落した。NZや米国など主要生産地域の堅調な乳製品生産により供給が増加し、需給が緩んだことで市場価格の下落傾向が強まったことが影響した。
 このような中、NZ乳業最大手のフォンテラ社は25年12月18日、25/26年度(6月〜翌5月)の生産者支払乳価について、生乳の固形分(注3)1キログラム当たり平均0.5NZドル(46円:1NZドル=92.85円(注2))引き下げ、同9.0NZドル(836円)とし、25/26年度の同乳価の予測範囲を同9.00〜10.00NZドル(836〜929円)から8.50〜9.50NZドル(789〜882円)に修正すると発表した。この理由について同社のハレル最高経営責任者は、今年度はNZおよび他国の乳製品供給量が堅調に推移しており、需給の緩和から最近のGDT平均価格の下落が続いていることや、11月に生産者支払乳価を引き下げて以降、NZドルがさらに上昇しているためと説明している。
 
(注1)グローバルデイリートレード。月2回開催される電子オークションで、当該価格は乳製品の国際価格の指標とされている。
(注2)三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社「月末・月中平均の為替相場」の2025年12月末TTS相場。
(注3)乳脂肪分および乳たんぱく質。
 



 
(調査情報部 田中 美宇)