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海外需給【牛乳・乳製品/中国】畜産の情報 2026年3月号

25年の生乳生産量は前年並み、生乳価格は下げ止まり

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25年の生乳生産量、前年比0.3%増
 中国国家統計局によると、2025年の生乳生産量は前年比0.3%増の4091万トンと、前年並みとなった(図1)。
 中国農業農村部は25年4月、25年の生乳等生産量(注1)を同0.5%増の4100万トンとする予測を公表しており(注2)、おおむね予測通りの結果となった。
 
(注1)牛由来の生乳のほか、ヤギやヤクなどの他畜種由来の乳を含む生産量。
(注2)海外情報「中国農業展望報告(2025−2034)を発表(牛乳・乳製品編)(中国)」(https://www.alic.go.jp/chosa-c/joho01_004144.html)をご参照ください。
 
 
 
25年12月の生乳価格、前年同月比2.8%安
 中国農業農村部によると、2025年12月の生乳価格は1キログラム当たり3.03元(68円:1元=22.41円(注3)、前年同月比2.8%安)とやや下回った(図2)。一方、25年6月以降、生乳価格は3.02〜3.04元(68円前後)の間で推移するなど、下げ止まっている。
 
(注3)三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社「月末・月中平均の為替相場」の2026年1月末TTS相場。
 

 
 この要因について同部は、26年1月に公表した「農産物需給動向分析月報(2025年12月)」(以下「報告」という)の中で、1)生産性の低い乳用牛を淘汰とうたすることで生乳生産量の最適化が進んだこと、2)春節(旧正月。26年は2月17日)に向けた牛乳・乳製品の備蓄需要期を迎えたこと−などから、生乳の生産と消費の均衡がとれてきたためとしている。
 
25年の乳製品輸入量、チーズやバターなどで増加
 2025年の主要乳製品9品目の輸入量は、チーズ、バター、育児用調製粉乳およびホエイの4品目で増加した(表)。この要因について報告では、1)ベーカリーや茶、コーヒーなどのドリンクショップの急速な拡大を受けてチーズおよびバターの需要が増加したこと、2)海外製の高品質な育児用調製粉乳の需要が増加したこと−を挙げている。また、ホエイは、豚飼養頭数が25年を通して高水準で推移したことにより、飼料向け需要が増加したためとみられる(注4)
なお、中国商務部は2026年2月13日から5年間、EU産の一部乳製品(注5)に対して7.4%〜11.7%の反補助金関税を課すと公表しているため(注6)、今後の乳製品の輸入動向への影響が注目される。
 
(注4)『畜産の情報』2026年2月号「繁殖雌豚頭数はわずかに減少、豚肉輸入量もやや減少」(https://www.alic.go.jp/joho-c/joho05_004079.html)をご参照ください。
(注5)HSコード:0401.50(ミルクおよびクリーム(脂肪分が全重量の10%以上))、0406.10(フレッシュチーズおよびカード)、0406.20(おろしチーズおよび粉チーズ)、0406.30(プロセスチーズ)、0406.40(ブルーべインドチーズなど)、0406.90(その他のチーズ)。
(注6)これまでの経緯については、海外情報「EU産乳製品に対し中国が反補助金関税を暫定的に開始(EU、中国)」(https://www.alic.go.jp/chosa-c/joho01_004282.html)をご参照ください。
 

 
(調査情報部)