25年12月末の繁殖雌豚頭数、前年同期比2.9%減
中国農業農村部によると、2025年12月末時点の繁殖雌豚頭数は3961万頭(前年同期比2.9%減)と前年同期をわずかに下回った(図1)。同部が最適な飼養水準(以下「最適水準」という)とする3900万頭を1.6%上回っている。
25年12月の豚と畜頭数、前年同月比17.5%増
2025年12月の豚と畜頭数は、4891万頭(前年同月比17.5%増)と大幅に増加した(図2)。同年の豚と畜頭数は、全ての月で前年同月を上回った結果、25年の豚肉生産量は5938万トン(前年比4.1%増)と前年比でやや増加し、高水準を維持した。
26年1月の豚肉小売価格、前月比3.1%高
2026年1月の豚肉小売価格は、1キログラム当たり23.3元(536円:1元=23.01円(注1)、前月比3.1%高、前年同月比16.5%安)となった(図3)。この要因について、中国農業農村部が26年2月に公表した「農産物需給動向分析月報(2026年1月)」(以下「月報」という)によると、豚肉の需要期である春節(旧正月。26年は2月17日)に向け、卸売業者や食品加工業者、外食業者からの需要が堅調だったことが、春節前の豚肉価格を緩やかに上昇させたとしている。
また、豚肉生産にも影響する子豚価格は、同年1月に同25.0元(575円、前月比6.8%高、前年同月比26.4%安)となった。今後の価格について、月報は、26年の上半期は繁殖雌豚頭数の減少と子豚の供給量の縮小を背景に、大規模農場(注2)が下半期の肥育豚価格の上昇を見込み、一部では子豚の調達を開始しており、こうした動きが子豚価格の上昇を下支えするものとみられると報告している。
(注1)三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社「月末・月中平均の為替相場」の2026年2月末TTS相場。
(注2)一般的には、養豚では年間出荷頭数500頭以上を大規模としている。
25年の豚肉輸入量、前年同期比8.1%減
2025年の豚肉輸入量は96万4558トン(前年比8.1%減)と、前年からかなりの程度減少した(表)。この要因について、現地報道によると、1)国内豚肉供給量が十分であり価格が安値で推移、2)カナダ産(注3)や米国産への追加関税の措置、3)EU産へのアンチダンピング措置―により輸入豚肉の価格優位性が弱まったためとしている。こうした背景を受け、26年の豚肉輸入量も引き続き減少すると予測されており、今後の動向が注目される。
(注3)カナダ政府が2024年10月から中国製の電気自動車(EV)などに関税を課したことへの対抗措置として、カナダ産豚肉に25%の追加関税を措置している。
(調査情報部)