25年1〜9月の鶏肉生産量は前年同期比2.9%増
ブラジル地理統計院(IBGE)によると、2025年1〜9月の鶏処理羽数は49億7509万羽(前年同期比2.2%増)、鶏肉生産量は1064万トン(同2.9%増)と、いずれも過去最大を記録した前年をわずかに上回るペースで推移している(図1)。
25年の鶏肉輸出量は前年並み
ブラジル開発商工サービス省貿易局(SECEX)によると、2025年の鶏肉輸出量は489万2083トン(前年比0.2%増)と前年並みとなった(表)。
25年5月15日にブラジルの家きん飼養施設で高病原性鳥インフルエンザ(HPAI)の感染が確認されたことで、日本は対象地域からの家きん肉などの輸入停止措置を講じていたが、同年11月14日に解除した。しかし、同年12月23日に同国マットグロッソ州クイアバ市の家きん飼養施設において、HPAIの感染が確認されたことで、翌日の24日から日本は同市からの家きん肉などの輸入停止措置を講じている(注1)。なお、24年(HPAIが発生していない直近の年)の日本向け輸出量のうち同州産の割合はわずか3.3%であり、現段階での日本への影響は限定的と考えられる。また、サンパウロ大学農学部応用経済研究所(CEPEA)によると、5〜7月が同国における渡り鳥の飛来時期であるため、最も警戒が必要であるという。
(注1)農林水産省プレスリリース
25年の鶏肉卸売価格は前年比7.5%高
CEPEAによると、直近(2026年2月23日時点)のブラジルの鶏肉卸売価格(サンパウロ州)は、1キログラム当たり7.31レアル(223円:1レアル=30.45円(注2)、前年同日比14.7%安)となった(図2)。これは、1月が需要の減少する時期に当たるためとしている。25年を通して卸売価格の推移を見ると、年初の数カ月間は堅調な内需や外需に支えられ上昇傾向で推移していたが、5月にHPAIの感染が確認されたことで輸出予定であった数量の一部が同国内の市場に振り向けられたため、3カ月にわたり下落が続いた。その後は輸出先の制限が解除されるにつれ価格が回復し、最終的に年間平均価格は同8.07レアル(246円、前年比7.5%高)と、前年をかなりの程度上回った。
(注2)三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社「月末・月中平均の為替相場」の2026年2月末のTTS相場および現地参考為替相場(Selling)。
(調査情報部)