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海外需給【鶏肉/タイ】畜産の情報 2026年5月号

26年3月の鶏肉卸売価格はかなりの程度上昇

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25年の鶏肉生産量、前年比1.0%増加
 タイ農業協同組合省農業経済局によると、2025年の鶏肉生産量は283万9305トン(前年比1.0%増)とわずかに増加した(図1)。現地専門家によると、北米やニュージーランド(NZ)などで高原性鳥インフルエンザ(HPAI)が継続的に発生しているため原種鶏の輸入が停滞したことから、種鶏の供給不足が発生し、一部の養鶏企業で生産量に影響が生じている。このことから、今後の鶏肉生産動向には注視が必要であるとしている。
 

 
26年3月の鶏肉卸売価格、前年同月比10.9%高
 2026年3月の鶏肉卸売価格は、1キログラム当たり63.75バーツ(315円:1バーツ=4.94円(注)、前年同月比10.9%高)とかなりの程度上昇した(図2)。この要因について現地専門家は、1)北米など原種鶏の輸入国における継続的な疾病の発生、2)一部の養鶏企業の卵場における火災の発生、3)国内で年明けからの寒波で原種鶏や種鶏の産卵率が低下したことによる供給量の減少―があるとしている。また、2月下旬からの中東情勢の悪化による燃料費の高騰や海上輸送の遅延も要因として挙げている。

(注)三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社「月末・月中平均の為替相場」の2026年3月末TTS相場。
 
 
25年の冷凍鶏肉の輸出量、前年比7.8%増
 2025年の冷凍鶏肉の輸出量は、49万6853トン(前年比7.8%増)とかなりの程度増加した(表1)。このうち日本向けは、年間を通して節約志向・健康志向などを背景とした鶏肉の引き合いが強かったため、18万2610トン(同2.3%増)とわずかに増加した。
 

 
25年の鶏肉調製品の輸出量、前年比3.3%増
 2025年の鶏肉調製品輸出量は、69万9908トン(前年比3.3%増)とやや増加した(表2)。主要輸出先別に見ると、日本向けは堅調な外食需要や消費者による牛肉の代替需要などを背景に堅調に推移し、31万1286トン(同3.5%増)とやや増加した。韓国向けはかなりの程度減少したが、英国向けはわずかに、オランダ向けはやや増加した。現地関係者は、欧州向け輸出は好調であるものの、中国産製品との競合が激化しているため、今後の輸出動向については注視が必要としている。
 
(調査情報部)