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海外需給【牛乳・乳製品/中国】畜産の情報 2026年5月号

生乳価格は3.0元台と低水準、チーズとバターの輸入量は大幅増加

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26年2月の生乳価格、前年同月比2.3%安
 中国農業農村部によると、2026年2月の生乳価格は1キログラム当たり3.04元(71.2円:1元=23.41円(注)、前年同月比2.3%安)と前年同月をわずかに下回った(図)。一方、25年6月以降、生乳価格は3.02〜3.04元(70.7円〜71.2円)の間で推移しており、26年2月は前月比0.1%高と前月並みで安定している。

(注)三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社「月末・月中平均の為替相場」の2026年3月末TTS相場。
 

 
 この要因として同部は、26年3月に公表した「農産物需給動向分析月報(2026年2月)」(以下「報告」という)の中で、1)生産性の低い乳用牛の淘汰とうたで生乳生産量の最適化が進んだこと、2)春節(旧正月。26年は2月17日)期間中に牛乳・乳製品の消費が増加したこと−を挙げている。

26年1〜2月の乳製品輸入量、チーズとバターが大幅増加
 2026年1〜2月の主要乳製品9品目の輸入量は、ヨーグルト、チーズ、バターおよび育児用調製粉乳の4品目で増加した(表)。特に、チーズ(前年同期比30.8%増)とバター(同55.8%増)は大幅に増加しており、ベーカリーや茶、コーヒーなどのドリンクショップの拡大による需要の増加が続いていることがうかがえる。一方、全粉乳(同26.0%減)、脱脂粉乳(同37.5%減)および飲用乳(同30.4%減)は大幅に減少している。この要因について現地関係者は、1)牛群縮小による生乳生産量の減少を1頭当たり乳量の増加が相殺し、生乳生産量が安定している中、生乳価格が低水準で推移したことで全粉乳や飲用乳の輸入需要が低下したこと、2)生乳価格の低下を受け、中国国内でのバター製造が増加し、脱脂乳の生産量も増加したことで脱脂粉乳の輸入需要が低下したこと−を挙げている。
 

 
 今後の中国の乳製品需要について、豪州農業資源経済科学局(ABARES)は、26年3月に公表した「Agricultural Commodities Report」の中で、中国国内の生乳生産量が安定している中、乳製品の1人当たり消費量が増加していることから、緩やかに増加すると予測している。
 
(調査情報部)