アイスクリームはお好きでしょうか。
日本アイスクリーム協会では、2025年にアイスクリームについての調査を実施しました。その結果によれば、「アイスクリームが好き」と回答された方は全体の90%以上に達し(図1)、好きなスイーツの第1位に選ばれています(図2)。さらに、1〜3位の合計でも80%以上の支持を集めており、アイスクリームが広く愛されていることが分かります。
日本人とアイスクリームとの出会いは、江戸時代末期の1860年にさかのぼります。江戸幕府が派遣した使節団が訪問先の米国で初めてアイスクリームを口にし、そのおいしさに驚嘆したと伝えられています。その後、明治初めの1869年には、町田房蔵が神奈川県横浜市・馬車道において、日本人として初めてアイスクリーム「あいすくりん」の製造販売を開始しました。
以来、およそ160年にわたり、アイスクリームは人々の暮らしに寄り添い続け、今日では「キング・オブ・スイーツ」とも称される存在となっています。当協会は、アイスクリーム類および氷菓の衛生ならびに品質の向上を図ることにより、お客さまに安全な商品を提供し、豊かな食生活に寄与することを目的として、1966年に設立され、本年で60周年を迎えます。この間のアイスクリームの市場規模(販売金額)は、設立当初の510億円から、2025年度には6631億円と過去最高を更新しました。
一方で、この60年の歩みは決して順風満帆ではなく、市場の低迷や構造変化など、多くの課題にも直面してきました。本稿では、20年前の低迷期からV字回復を果たした軌跡と「なぜアイスクリームがこれほどまでに人々に愛され続けているのか」、その背景をご紹介いたします。