全国の5月の生乳生産量、8カ月連続で前年割れ
令和8年5月の生乳生産量は、主に経産牛頭数の減少により65万748トン(前年同月比1.9%減)と、8カ月連続で前年同月を下回った(図1)。地域別では、北海道が37万2474トン(同1.8%減)と5カ月連続で前年同月を下回り、都府県が27万8274トン(同2.0%減)と9カ月連続で下回った。
5月の生乳処理量を用途別に見ると、牛乳等向けは32万3025トン(同1.8%減)と、10カ月連続で前年同月を下回った。このうち、業務用向けについても前年割れが継続しており、2万1626トン(同9.2%減)と12カ月連続で前年同月を下回った。
乳製品向けは32万4236トン(同2.0%減)と3カ月連続で前年同月を下回った。これを品目別に見ると、クリーム向けは5万9907トン(同2.7%減)と7カ月連続で下回った一方で、チーズ向けは4万3826トン(同5.6%増)と9カ月連続で上回った。また、脱脂粉乳・バター等向けは17万3906トン(同3.6%減)となり、3カ月連続で前年同月を下回った(農畜産業振興機構調べ「交付対象事業者別の販売生乳数量等」)。
全国の5月の牛乳生産量、前年同月を10カ月連続で下回る
5月の牛乳等生産量を見ると、飲用牛乳等のうち牛乳は、小売用の販売は堅調に推移したものの、業務用および学校給食用の減少により25万8936キロリットル(前年同月比1.5%減)と10カ月連続で前年同月を下回った。成分調整牛乳も値上げの影響による前年割れが継続しており、1万5428キロリットル(同11.1%減)となった。また、加工乳についても、1万965キロリットル(同4.2%減)と10カ月連続で前年同月を下回った。
はっ酵乳については大容量タイプが堅調に推移しているものの、9万1360キロリットル(同1.1%減)となった。
5月のバターの生産量、4カ月ぶりに前年同月を下回る
5月のバターの生産量は、生乳の仕向け量の減少から、7388トン(前年同月比0.2%減)と4カ月ぶりに前年同月を下回った(図2)。在庫量については、出回り量が前年同月を下回る中、5月末は3万8073トン(同22.2%増)と5カ月連続で積み増した(図3)。推定出回り量は、6029トン(同9.9%減)と4カ月連続で前年同月を下回った(農畜産業振興機構調べ)。
5月末の脱脂粉乳在庫量、前年同月比29.8%増
5月の脱脂粉乳の生産量は、生乳の仕向け量の減少から、1万5073トン(前年同月比2.9%減)と3カ月連続で前年同月を下回ったものの、需要量が供給量を下回って推移していることから、在庫量については、18カ月連続で前年同月を上回り、5月末は7万8679トン(同29.8%増)となった(図4、5)。推定出回り量は、9390トン(同13.7%減)と4カ月ぶりに前年同月を下回った(農畜産業振興機構調べ)。
令和8年度の指定乳製品等の輸入枠数量は据え置き
農林水産省は令和8年6月5日、8年度の国家貿易による指定乳製品等の輸入枠数量の検証結果を発表した。これによると、令和8年度のバターの在庫は、飲用需要の減少もあって業務用を中心に年間を通して前年同月を上回って推移し、年度末には3万6000トン(前年同期比6.6%増)になると見込まれることから、8年度は、国際約束に基づく最低数量(生乳換算で13万7202トン(注))にとどめ、品目別内訳を据え置くこととした。当機構は、今回の検証結果を踏まえ、引き続きバターなどの輸入を適切に実施していく予定である。
(注)品目別内訳については、脱脂粉乳:750トン以内、ホエイ:4,500トン以内、バターオイル:140トン以内、バター:8,000〜約10,000トン。
(酪農乳業部)